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2005 Fiscal Year Annual Research Report

夜勤・交代勤務の耐糖能に及ぼす影響-血糖日内変動とインスリン感受性の検討

Research Project

Project/Area Number 16590520
Research InstitutionKANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY

Principal Investigator

森河 裕子  金沢医科大学, 医学部, 講師 (20210156)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三浦 克之  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90257452)
西条 旨子  金沢医科大学, 医学部, 講師 (40198461)
中西 由美子  金沢医科大学, 医学部, 講師 (90350793)
中川 秀昭  金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
Keywords交代勤務 / 労働時間 / 代謝異常症候群 / インスリン抵抗性 / 日内リズム / 血清脂質 / 耐糖能
Research Abstract

目的:
交代勤務は虚血性心疾患などの循環器疾患発症の危険性を高めることが疫学研究で示されてきた。その介在要因の1つに、生活習慣の変容や、脂質や糖代謝などの変化があげられている。我々はこれまで、交代勤務者は日勤者に比べて体重増加度が大きく、糖尿病罹患率が高いことなどを報告してきた。慢性的な代謝異常症の前段階として特殊な労働形態による脂質や糖代謝への一過性の影響が存在するとの仮説のもと、交代勤務者の勤務直のローテンションに伴う血清脂質、糖代謝関連指標の変動を検討した。
対象と方法:
対象は一製造企業の男性生産従事職である。週番性の3交代勤務を行っている男性生産従事職28人(36-44歳)から協力を得た。いずれも糖尿病や高脂血症などの代謝異常症は指摘されていない。3交代の各直の終了後の朝(8時から10時まで)に、8時間以上の絶食で採血した。血液検査(総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、血糖、インスリン、I,5アンヒドログリシトール(1,5AG))を行った。またインスリン抵抗性指数のHOMA-Rを算出した。また、各直における栄養摂取状況を2日間の書留法にて評価した(写真撮影にて情報の補強を行う)。血液検査項目および栄養摂取量を日勤週と深夜週で比較した(paired t-test)。調査に際しては、調査の内容と意義を十分説明した上で、同意を得て実施した。
結果:
血清脂質のうち、血清総コレステロールおよびコレステロール分画は、2つの勤務週の間で有意差はなかった。中性脂肪は深夜勤務週が日勤週に比べて有意に高かった。血糖値や短期間の血糖コントロール指標とされる1,5AGに差がなかったが、インスリン値、およびインスリン抵抗性の指標であるHOMA-Rは、深夜勤務週が日勤週に比べて有意に高い値を示した。栄養調査では、日勤週と深夜勤務週で総エネルギー比やPFUバランスに有意差はなかった。ただし、穀物エネルギー比が深夜勤務週では日勤週に比べて有意に高かった。
考察とまとめ:
これまで横断的疫学研究で、交代勤務者は日勤者に比べて代謝異常症候群の有病率が高いことが報告されてきた。本研究は、その前段階として、夜勤による可逆的な代謝への影響が存在することを示唆するものと考えられる。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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