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2006 Fiscal Year Annual Research Report

漢方薬作用機序の細胞薬理学的検討

Research Project

Project/Area Number 16590558
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

長谷川 純一  鳥取大学, 医学部, 教授 (60189529)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三浦 典正  鳥取大学, 医学部, 助教授 (30325005)
原田 知実  鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (90403435)
Keywords漢方薬 / 薬理学 / 病態動物 / 分子生物学 / 遺伝子発現
Research Abstract

真武湯の心筋に対する長期投与による影響の分子生物学的検討について、昨年度はマウスについて行い、心臓、腎臓より遺伝子発現の変化を調べたところ、心臓でアポトーシスなどの細胞恒常性維持機能に関与すると考えられる、NUDT2遺伝子の発現上昇が見られ、腎臓では逆にこの遺伝子の発現抑制が見られた。今年度はさらにその病態生理学的意義を探るとともに、漢方薬の特徴である成分毎の薬効を検討する意味で、高血圧自然発症モデルであるとともに高血圧性心不全モデルでもあるSHRに2ヶ月間、真武湯の各生薬成分を個別に投与し、血圧の変動、心臓、腎臓計量および、抽出RNAのマイクロアレイ検索を行った。
その結果、予想に反してコントロールラットにおいても心不全の病態への進展が見られず、明らかな病態改善の所見が得られなかった。しかし成分により、ある程度の変化が見られたことより、更なる検討の糸口がつかめたものと考えられた。
1.SHRにおいて、心臓、腎臓の体重に対する重量比は、何れの生薬成分でもコントロールと有意差は認められなかった。
2.SHRにおいて、真武湯、ならびにその構成成分である茯苓、芍薬、修治附子の投与では血圧に変化が見られなかったが、蒼朮、生姜で降圧傾向が見られた。
3.SHR心臓のRNAマイクロアレイ解析では、各々の成分で、HSP70、アンジオテンシン、レニン、KおよびCaチャネル、高血圧関連蛋白に関する遺伝子の変動が見られた。
4.しかし、今回の病態動物への投与試験では、正常マウスへの投与試験で認められたNUDT2には有意の変動が見られなかった。
以上より、動物種の違いのみならず、病態による漢方製剤の作用差が現れる可能性、更に構成成分毎の作用の違いが微妙に影響していることが明らかで、更なる検討の必要性が判明した。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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