2005 Fiscal Year Annual Research Report
顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を用いた難治性狭心症に対する再生医療の開発
Project/Area Number |
16590668
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Research Institution | GIFU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西垣 和彦 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教授 (60198447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊口 信也 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20190697)
荒井 正純 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (00202721)
藤原 久義 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80115930)
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Keywords | G-CSF / 狭心症 / 心筋シンチ / CD34 / 微小血管の増殖 / 再生医療 |
Research Abstract |
難治性狭心症に対する顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)再生医療の短期効果(1ヵ月)の検討 薬物療法・PCI・CABGにても狭心症症状が消失しない80歳以下の難治性狭心症患者で冠動脈造影検査にて有意の狭搾があり、その支配還流域にTalium心筋シンチで虚血が確認できる7例を顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)投与群(3例)、コントロールとしての非投与群(4例)追加し、昨年度の症例15例を加えて合計22例とした(G-CSF群:11例、コントロール11例)。G-CSFの投与方法、検査等は昨年の症例と同様に行った。2群間に年齢、性別、リスクファクター、冠動脈病変数、治療薬物等の背景に有意差はなかった。 その結果1.自覚症状は狭心症症状は全例改善した。2.治療前と治療後一ヶ月でなされたThallium心筋シンチでは%up-take, extent score, severity scoreの各々のrestと負荷の両者共にG-CSF群で有意に改善し、コントロール群では変化なかった。両群間で前値は同様であったが、G-CSF投与1ヵ月後の値は有意にG-CSF群で改善していた。3.抹消血中のCD-34陽性細胞数はコントロール群では変化なかったが、G-CSF投与群ではコントロールの約6倍上昇した。 難治性狭心症に対する顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)再生医療の長期効果の検討 6ヶ月、1年の長期follow-upの結果、急性冠症候群、脳梗塞、脾臓、肝臓の腫大等重大な合併症の所見は一例にもみられなかった。 治療前と1ヶ月後の冠動脈造影検査では冠動脈狭窄の亢進所見は一例にもなかった。 以上よりG-CSF少量・長期投与は難治性狭心症に対し、微少血管の増殖を介して冠血流を増大する安全にして有効な治療法になる可能性があり、大規模無作為比較臨床研究の開始が望まれる。
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Research Products
(5 results)