2004 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチの病因としてのCOX-2誘導性ムチンの検討
Project/Area Number |
16590992
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
川人 豊 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (50336731)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 敏一 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (90158410)
徳永 大作 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90343409)
中田 博 京都産業大学, 医学研究科, 教授 (90113141)
佐野 統 兵庫医科大学, 医学研究科, 教授 (00196304)
|
Keywords | 関節リウマチ / COX-2 / ムチン |
Research Abstract |
関節リウマチ患者関節組織での癌関連糖鎖抗原発現 癌関連糖鎖抗原として知られるシアリルルイスA、シアリルTn、Tn抗原のモノクローナル抗体を用いた関節リウマチ(RA)患者関節組織の免疫染色では、滑膜細胞にシアリルTn、Tn抗原の発現がみられ、マクロファージ様の単核球では、シアリルルイスAがTn抗原と比較して反応はやや弱いが同様の発現を認めた。これらは、RA関節組織にムチンが存在することを癌関連糖鎖抗原の抗体を用い明らかにした事を示している。今後下記の関節液中ムチン関連物質の検出を進め、そのモノクローナル抗体を作成し、RA関節組織での病因に関連するムチンの発現を免疫組織学的法により検討する予定である。 関節リウマチ患者関節液からの新たなCOX-2誘導性ムチンの検出とその解析 RA患者関節液を採取し、関節液から細胞成分を除去した後、ヒアルロン酸処理しゲル濾過(Sepharose4B, PBS)行い、高分子画分を同定した。この高分子画分には、Dot blot(MLS128/MLS132)法でムチン成分が存在することを確認した。この画分を健常者単核球に添加し、その培養上清をPGH2assey, TNFα asseyで測定したところ、ムチン成分を含有する高分子画分の添加培養上清でPGE2とTNFαの産生高値を認めた。 これらの結果は、リウマチ患者関節液中に正常人リンパ球を刺激しPGE2,TNFα産生を促す、高分子画分のムチン物質が存在することを示している。今後これらの物質の精製をすすめ、その他の生化学的性質についても検討を加える。
|