2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591721
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山根 英雄 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (60145787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 雅裕 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60326254)
角南 貴司子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60315992)
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Keywords | 内耳 / 血液循環 / プルミノーゲンアクティベーター |
Research Abstract |
蝸牛管外側壁においてtissue plasminogen activator (tPA),urokinasae plas minogen acyivator (uPA),urokinasae、plasminogen acyivator receptor (uPAR)についての正常時の分布とlipopolysaGoharide (LPS)負荷後の発現の変化を観察し循環障害および組織障害への影響につい免疫組織学的手法にて光学顕微鏡,透過型電子顕微鏡による観察を行った検討を行った。一方LPS負荷として、正円窓膜上にLPS5mg/mLを留置し、3時間、6時間、12時間、24時聞、48時間後に同様に切片を染色して、tPA, uPAおよびuPARの発現の変化を観察した。その結果は以下の如くであった。tPA, uPAは正常内耳およびコントロール群では明らかな発現は観察されなかった。LPS負荷後は血管条血管内腔、らせん靭帯に発現を認めたが、LPS負荷に伴う血栓形成に関してはuPAよりtPAの活性が優位であった。uPARは正常内耳では、血管条の血管内腔面に豊富な発現を認めたが、LPS負荷後は血管条とらせん靭帯の組織障害とともに発現の低下を認めた。以上により正常状態では、血管条血管内腔面に豊富な発現を認めるuPARが、らせん靭帯と比べて、血管条の血栓形成に対して防御的役割を果たしている可能性があると考えられた。血栓形成時では、tPAがuPAと比べ血管内線溶の童要な役割を果たしていると考えられ、一方uPA/uPARは、蝸牛管外側壁における組織線溶にも関与している可能性が考えられた。
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