2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591906
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
原田 直子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70372448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 順次 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50171567)
大槻 昌幸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (30203847)
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Keywords | う蝕検知液 / う蝕象牙質 / 染色領域 / TMR / ミネラル密度 |
Research Abstract |
う蝕検知液は、ミニマルインターベンションの観点から、感染象牙質の削除範囲を視覚化できるため臨床において汎用されており、う蝕除去において、その「淡いピンク染」が切削終了の基準とされている。しかしながら、この「淡いピンク染」という染色状態の判定は硬さや着色の判断同様主観的であり、また褐色や黒色を呈する病変では染色領域の識別が困難な症例も多い。そこで本年度は、う蝕検知液染色領域をより客観的に把握するため、TMR(Transverse Microradiography)法を用いて、う蝕象牙質でのミネラル密度とう蝕検知液による染色程度との関連性について検討を行った。 う蝕を有するヒト抜去歯を、う蝕の中央部を通り歯軸方向に2分割し、分割面を検知液にて染色、水洗、トリミングの後レジン包埋した。次いで分割面に平行に裏面を研磨し、厚さ約190ミクロンのTMR用薄切切片を作製した。その後、染色状態記録のための写真撮影ならびに、SOFT EXCMR-2型によるX線撮影(18kvp、3mA、10分間)によりマイクロラジオグラム(MR)を得た。また、同MRについてう蝕窩底部から内層の健全象牙質(歯髄)方向に向かって放射状にPIAS-V画像解析装置を用いて相対ミネラル密度プロファイル(RMP)を得た。その後、写真画像とTMR画像を重ね、RMPを参照しつつ、窩底直下の変色域(褐色〜黒色)、濃染域(赤色)、および淡染域(ピンク色)における相対ミネラル密度(RMD、健全象牙質の密度=100%)を算出した。 その結果、各色域でのRMDは、黒色域:55±22.8%、赤色域:64±24.6%、ピンク色域:81±14.6%であった。赤色域とピンク色域の差が17%と大きいこと、かつピンク色域のRMDが81%と高い値を示したことから、ピンク染部は健全部に向かってミネラル密度が大きく改善している領域であることが示唆された。
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