2004 Fiscal Year Annual Research Report
安全な看護ケアを行うために必要な看護師数の算出方法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
16592118
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
酒井 美絵子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 助教授 (50363792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志自岐 康子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (60259140)
川村 佐和子 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 教授 (30186142)
城生 弘美 上武大学, 看護学部, 教授 (60247301)
習田 明裕 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 講師 (60315760)
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Keywords | 安全なケア提供 / 看護判断 / 看護師数 |
Research Abstract |
医療技術の高度化や在院日数の短縮化に伴い、対象者の状態が急性化、重症化、複雑化している。このような対象者へのケアはより安全性を重視する必要があり、ケアの実施に際しては、1つの看護行為に複数の看護師が関わることが多く、ケアの提供が複層化している。しかし、看護の人員配置は従来から診療報酬の算定要件としての入院患者と看護職員との比率が用いられており、医療の状況が変化した現在も変わっていない。そこで、本研究では、看護判断に基づいた、安全にケアを提供するための人員配置に関する新たな指標を作成のために必要な基礎的な資料を得ることを目的として進めているところである。 【方法】(1)看護師がケア提供のために行っている必要看護師数に関する判断について症例を用いて把握する。(2)その判断の過程、安全なケア提供に必要とされる看護師数、その判断の根拠と対象者の状態に基づき、安全なケア提供のための人員配置に関する基礎的指標の作成を試みる。 本年度は、看護判断、安全なケアに関する文献収集と内容の検討、典型的な症例と調査票の項目と内容の検討を行った。 【活動内容】人員配置に関連した文献、および看護必要度に関する研究報告書等の資料を収集し、人員配置の計算の方法、ICUに入室中の患者の状態、看護の必要量の状況についての知見を得た。また、急性期および長期療養を必要とする患者または療養者に対する看護実践経験を持つ看護師より、看護ケア実施時に複数の看護師を必要とする患者の状態について聴き取りを行い、調査票作成のための準備を行った。現在、調査票作成に向け作業を行っているところである。 今後は、調査票および調査のための症例を作成し、全国数カ所の医療機関に協力を得て、看護ケア提供のために必要な看護師数に関する判断についての調査を行う予定である。
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