2004 Fiscal Year Annual Research Report
看護職の連携による子ども虐待予防・早期発見・対応プログラムの開発
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16592142
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
楢木野 裕美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90285320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敦子 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (50196789)
三輪 眞智子 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (10320996)
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Keywords | 看護職 / 子ども虐待 / 早期発見 / 対応プログラム / 連携 |
Research Abstract |
今年度は、(1)助産師・保健師・看護師の各所属部署における子ども虐待対応システムを把握するとともに、(2)イギリスにおける看護職の子ども虐待対応システムを検討する予定であった。 (1)について、助産師・保健師・看護師の各所属部署における子ども虐待対応システム把握のため、全国の500床以上の病院、母子専門病院の産科病及び小児(科)病棟の管理者である看護師長に対して郵送法による質問紙調査を行った。質問紙の作成に当たり、子ども虐待に関心をもち、被虐待児・虐待者と関わった経験のある研究協力者とともに調査内容の検討を行った。また、先行研究において、研究対象は医師ではあったが、先駆的に医療領域と保健領域で連携をとっている病院に対して、調査内容の参考とするために、聞き取り調査を加えることとし実施した。さらに、調査対象者について、病院の救急外来や救急病棟の看護師長を含めるかどうかを検討した。救急部門では、病院によって看護体制に差が大きいのではないかということ、特に救急外来の場合はさらに差が大きくなることが考えられるため、今回の調査対象者として、救急部門を含まないことにした。現在、質問紙を回収しているところであり、結果を検討するには至っていない。 また、全国の保健所、政令市保健センターの保健師長に対しても、子ども虐待対応システムを調査する予定であった。しかし、市町村の合併によって、調査対象者を明確にすることが困難になることも予測された。そのため、保健所、制令市保健センターに対する調査は、次年度に行うように研究計画を変更した。現在は、調査対象者の確認作業を行っており、次年度には実施できると考えている。 (2)について、医療制度そのものがわが国とは異なることを考慮し、看護職の範囲を保健師、地区担当助産師、看護師、学校看護師とした。現在、文献検討の結果をまとめている段階である。 今後、病院対象の質問紙調査の分析を行うこと、保健所、政令市保健センター対象の質問紙調査の実施を進めていく予定である。
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