2006 Fiscal Year Annual Research Report
自発的呼吸訓練器具を手術前後に使用した場合の呼吸機能回復への影響
Project/Area Number |
16592186
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
玉田 章 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (50252151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 真紀 三重県立看護大学, 看護学部, 助手 (60405230)
大塚 眞代 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (00310772)
奥田 淳 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (50382320)
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Keywords | 看護 / 呼吸訓練 / 手術 / 呼吸機能 / スパイロメーター |
Research Abstract |
自発的呼吸訓練器具の臨床で実際に行われている使用方法(使用回数・使用期間・使用時期)に統一性が見られないため、その方法の統一を図るための研究を行っている。平成16・17年度の健康な19歳〜25歳までの女性を対象にした実験の結果では、1日に行う呼吸訓練の多少に関わらず長期間訓練を継続することによって換気機能が向上することが示唆された。これを参考に平成18年度は実際に臨床で行う実験を計画した。被験者とする患者の呼吸訓練の期間を手術前2日から術後10日までとし、1日に行う自発的呼吸訓練器具(トリフローII)を使用する回数を1回の訓練に付き10回で1日4クール行うこととし、これを実験群とした。対照群とする患者には自発的呼吸訓練器具を使用した呼吸訓練は実施しないこととした。被験者の選定条件としては、「(1)拘束性障害あるいは閉塞性障害が見られないこと」「(2)全身麻酔で手術をすること」「(3)術創部が腹部・胸部にできないこと」「(4)実験参加についての説明を理解し、自らの意志で参加が決定できる」「(5)手術後に人工呼吸器が装着されないこと」の条件を満たした患者とした。実験を行うにあたっては、実験協力を依頼する時点で自発的呼吸訓練器具を使用していない施設とする必要があったため施設探しに手間取ったが、N病院整形外科病棟の協力を得ることができた。しかし、同施設は研究代表者や研究分担者の居住地から遠方であるため、同施設病棟内の看護師の実験協力を必要とし、協力してもらう看護師には、対象となる患者に本実験趣旨を説明し被験者の同意を得ることと、自発的呼吸訓練器具による効果の指標とする換気機能の測定を行ってもらう必要があった。そのため、実験に先立ち同施設の実験協力をしてもらう看護師を対象に、スパイロメーターによる換気機能測定方法を指導しているところであり、技術習得予定の看護師4名中、1名について修得が完了した。
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