2005 Fiscal Year Annual Research Report
「総合的な学習」の明確化とそのカリキュラム開発力を高めるための「10年次研修」
Project/Area Number |
16611003
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大内 善一 茨城大学, 教育学部, 教授 (10185192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 千春 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (90209007)
新井 英靖 茨城大学, 教育学部, 講師 (30332547)
田中 健次 茨城大学, 教育学部, 教授 (10274565)
木村 勝彦 茨城大学, 教育学部, 助教授 (60241759)
郡司 晴元 茨城大学, 教育学部, 助教授 (40311279)
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Keywords | 総合的な学習 / 10年次研修 / 学び / 学力低下 / 指導力 |
Research Abstract |
本研究は,総合的学習に関するカリキュラム開発および総合的学習を担当する教員の力量形成について検討することが目的であった。初年度の昨年度は,総合的学習に関する諸問題を総点検するために教育現場で総合的学習を担当している教員に対する公聴会を実施したが,本年度は昨年度の研究成果をもとに総合的学習に関するアンケート調査を実施した。具体的には,茨城県内の小・中学校教員に対するアンケート調査を実施するために,調査項目の検討・精選を行った。本調査は,年間2回に分けて実施し,県内小・中学校約50校の基礎データを回収することができた。調査内容は,(1)「総合的学習の実施時間」「総合的学習の内容」が学年ごとに差が見られるのかという実態に関する調査,および(2)「総合的学習の今後の取り扱い」や「総合的学習を担当する教師に求められる資質・能力」について尋ねた。その結果,県内小・中学校の総合的学習は必ずしも学校の独自性を発揮して行っているものは少数で,総合的学習の内容や時間数には共通性が多く見られた。しかし,総合的学習の取り扱いについては,子どもの学力を底上げするものであるので今後も充実させていくべきであると行った回答と,基礎基本を徹底しなければ総合的学習はうまくいかないといった2つの意見が出された。教師に求められる資質・能力についても,総合的学習は教師の資質向上に貢献するものであると言った肯定的な意見が出される一方で,雑多な業務の中ではこれ以上の負担は負えないといった意見が出されるなど,見解が分かれる結果となった。この調査を受けて,次年度の研究成果報告の方法について会議を重ねた。
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