Research Abstract |
1.地震災害時における地域特性と被災程度と地域活動,地域活動のモデル化と被災シナリオの構築 地震発生後の需要家の状態を,「建物被害」,「非活動」,「活動」の3つの状態に分類し,また,時刻歴電力需要を「待機電力」,「活動電力」の2つに分類して,地震発生後の時刻歴電力需要をモデル化し,地震の影響度を評価する手法を開発した. 2.災害時における都市電力需要の時刻別,被害別,地域特性別の特徴のGISを用いた定量的分析 兵庫県南部地震以降にわが国で起きた被害地震のうち,電力会社の協力によりデータを入手できた,2000年10月6日鳥取県西部地震,2001年3月24日芸予地震,2003年5月26日三陸南地震について,著者が開発してきた電力供給量情報を利用した被害は握手法を適用し,その有効性を検証した. また,上記の結果を踏まえて,地震直後2〜3時間で,より高精度に被害の全体像を掴めるための評価モデルの検討を行った.具体的には,地震動情報を活用し,1の被災シナリオを考慮することで,停電地域を含めて地震直後の数時間後から被災エリアの評価を可能にする方法を開発した. さらに,2004年10月23日に発生した新潟県中越地震前後における東北電力新潟県内の配電用変電所時刻別供給量データを入手し,データベース化するとともに,被災程度やライフラインの復旧状況,避難者数の推移との関係について分析を行った. 3.平常時における都市電力需要の時刻別,地域特性別の特徴の定量的把握と年間需要のモデル化 東京23区のすべての配電用変電所における2002年度の時刻別電力需要データと時刻別気象情報をもとに,電力需要を時刻学位で予測する電力需要年間モデルの構築を行った.また,曜日の影響,祝、・祭日の影響,気温の影響などについて定性的,定量的な特徴について考察を行った.
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