2018 Fiscal Year Annual Research Report
Participatory Sensing Platform for Real-time Content Curation
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16H01721
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40273396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 豊 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (30424203)
諏訪 博彦 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任准教授 (70447580)
藤本 まなと 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (80758516)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 参加型センシング / センサデータ流 / 分散処理 / キュレーション / IoT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、参加型センシングを用いて取得した様々なデータ流をリアルタイムにキュレーション(知的編纂)し、ユーザにとって価値の高いコンテンツとして提供するため、(A)異種センサデータ流を統一的に扱えるようにする、適応的データ流ゲートウェイ機構、(B)センサデータ流をその発生源の近くで局所的に処理可能な分散処理機構、(C)ユーザの潜在的な要求および人間のコンテンツクリエータの創造性を反映した高価値コンテンツを実時間で知的編纂する、知的コンテンツキュレータを設計・開発することを目標としている。 3年目となる平成30年度は、本研究のメインチャレンジとなる、研究項目B3(データ流処理の分散実行機能の実現)、研究項目C3(キュレーション自動学習機能の実現)に関する研究開発を行い、提案基盤における基本機能を一通り完成させることができた。また、本基盤で動作するアプリケーションの設計・開発および、提案手法の評価実験のためのシミュレーション環境の構築を開始した。本年度の研究開発に関する成果は、情報処理学会論文誌、電子情報通信学会論文誌、計測自動制御学会の英論文誌、国際誌Sensors(JCRのインパクトファクター2.475)の各論文誌と、エッジコンピューティングに関するトップ会議IEEE/ACM SEC2018、ウェアラブルコンピューティングに関するトップ国際会議ACM ISWC2018を含む13件の査読あり国際会議に論文を発表した。また、国際ワークショップInfoFlow2018での招待講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、(A2) データ流のゲートウェイ機能、(C2) キュレーション処理実行機能、また、デバイス間のデータ流のリアルタイム流通を可能にするための、(A3) データ粒度自動調整機能の設計開発、さらに、比較的大きなサイズのデータ流に対しても、ローカル計算資源を組み合わせて活用しリアルタイム処理を可能にするための、(B2) データ流処理の分散実行機能の基本設計、の実施を計画していたが、年度内にこれら全てのタスクを完了することができた。加えて、当初計画していなかった、ドイツUlm大学との国際共同研究により、ドイツ、日本の両方の観光地において、本研究で開発している参加型センシングシステムを用いてデータ収集・分析を行い、その成果が、国際誌Sensors (JCR IF: 2.475) に採択された。さらに、論文誌4編(前述のSensors含む)、国際会議論文13編(エッジコンピューティング、ウェアラブルコンピューティング分野のトップ会議であるIEEE/ACM SEC2018、ACM ISWCを含む)、国際会議での招待講演1件という、当初計画を上回る研究業績を挙げることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は当初の計画以上に研究が進展した。最終年度である令和元年度は、これまでに開発してきた参加型センシング基盤を利用するアプリケーションの開発を進め、観光支援キュレーションシステムとして完成させることを予定している。また、平成30年度に先行して行ったアプリケーションを用いたフィールド実験を、今年度も実際の観光地において実施し、提供されるコンテンツの質やサービ遅延時間等についての評価を行うとともに、シミュレーション実験を通してより大規模なケースにおいても提案手法が有効であることを示す。
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Research Products
(19 results)