2017 Fiscal Year Annual Research Report
Early-stage Identification of CTC (Circulating Tumor Cells) by Employing Softcomputing and Dielectrophoretic Phenomenon
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16H01747
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Research Institution | Fuzzy Logic Systems Institute |
Principal Investigator |
山川 烈 一般財団法人ファジィシステム研究所, 研究部, 所長 (00005547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 文啓 産業医科大学, 医学部, 教授 (10283673)
堀尾 恵一 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (70363413)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 循環腫瘍細胞(CTC) / 誘電泳動 / ソフトコンピューティング / 自己組織化マップ / MEMS |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 血液および高導電率溶液中の循環腫瘍細胞の単離および誘電特性測定が可能なピラー電極アレイデバイスを設計・試作し,チタン酸バリウム粒子を用いてデバイスの有用性を評価した. 2. 循環腫瘍細胞もしくは血液細胞の1個のインピーダンスを広帯域に測定可能なマイクロストリップ上平行電極を設計・試作した.また,循環腫瘍細胞の検出を目的としたリング共振器型電極・直列スタブ結合電極を設計し,電磁界解析による評価・検討を行い,その有用性を明らかにした. 3. 現在使用中の誘電泳動用溶液(8.75%ショ糖液にPBSを1%の割合で添加した溶液)は,長時間の実験において細胞破壊や細胞死を起こしやすいという問題点がある.そこで癌細胞にダメージを与えにくい誘電泳動用溶液の検討を行った.調整した種々の溶液それぞれに白血病細胞株HL60を浮遊させ,冷蔵保存し,1週間毎日,生死細胞数を計測した.その結果,マンニトール1gを添加し,pH6.45,浸透圧約300mOsm/Kgに調整した溶液が最も適していることがわかった. 4. “universal CTC-chip”に各種抗体を結合させ,血液中から特定の表面抗原を持つ細胞を分離し,さらにその性質を調べるためCTC-chip上で細胞染色を行った.上皮性の癌細胞と血球(主に白血球)はサイトケラチンとCD45により判別された. 5. 誘電泳動下で回転する細胞に関し,同種の細胞でも回転速度が異なることを確認し,その要因が細胞形状であると仮定した.細胞形状を種々の方法で数値化し,形状と回転速度の関係性を考察した.形状の数値化に際し,細胞の輪郭線を点の集合とみなすことで多様体と捉えることが可能であり,これにより回転や位置ずれに不変な形状表現が可能である.結果として,細胞の短軸の長さが回転速度との相関が高いことが分かり,誘電泳動デバイスの改良方針を決定し,その試作を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
循環腫瘍細胞(CTC)に関する新しい分離デバイスの動作原理の創出およびその試作,循環腫瘍細胞の物理化学的性質の把握,臨床現場からの目的達成に向けた実験仕様の確立,循環腫瘍細胞に関して得られた物理化学的実験データをもとに,ICT技術,なかんずくソフトコンピューティング技術を利用したデータマイニングなど,本研究課題の最終目的に到達するために,それぞれの分野での成果が着実に得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終目的は,「正常な血球細胞と癌細胞の分離,癌細胞の誘電パラメータ(細胞の構造と材質で決まる)および比重の測定を可能とする誘電泳動デバイスを開発する.さらに,測定した上記パラメータおよび既知の癌細胞名から細胞診断の“ファジィ知識を獲得”する機能と,誘電泳動から得られた検体の誘電パラメータ,比重,周囲温度をもとに癌名称を“ファジィ推論”する機能とを有する自己組織化ファジィシステム(SOF)を構築し,CellSearchを凌ぐ診断精度の装置を開発する.」としている. 平成30年度は最終年度であるので,上記目的を達成するために,それぞれの専門分野間で連携を図りながら,(1)循環腫瘍細胞の分離技術の確立,(2)循環腫瘍細胞の分子生物学的特性の解析,(3)循環腫瘍細胞の臨床的意義の解析,(4)循環腫瘍細胞分離のためのデバイスの設計・試作・実験,(5)異常細胞の同定アルゴリズムの確立,(6)全血(成分ごとに分離することなく採取した血液そのもの)をサンプルとした機能的循環腫瘍細胞分離デバイスの開発,を目指す.
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Research Products
(31 results)
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[Journal Article] The clinical value of circulating tumour cells (CTCs) in patients undergoing pulmonary metastasectomy for metastatic colorectal cancer.2018
Author(s)
Hashimoto M, Tanaka F, Yoneda K, Takuwa T, Kuroda A, Matsumoto S, Okumura Y, Kondo N, Tsujimura T, Nakano T, Hasegawa S.
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Journal Title
J Thorac Dis.
Volume: 10
Pages: 1569-1577
DOI
Open Access
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[Journal Article] Immunohistochemical profiling of receptor tyrosine kinases, MED12, and TGF-βRII of surgically resected small cell lung cancer, and the potential of c-kit as a prognostic marker.2017
Author(s)
Yokouchi H, Nishihara H, Harada T, Ishida T, Yamazaki S, Kikuchi H, Oizumi S, Uramoto H, Tanaka F, Harada M, Akie K, Sugaya F, Fujita Y, Takamura K, Kojima T, Higuchi M, Honjo O, Minami Y, Watanabe N, Goto A, Suzuki H, Dosaka-Akita H, Isobe H, Nishimura M, Munakata M.
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Journal Title
Oncotarget.
Volume: 8
Pages: 39711-39726
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Detection of CTCs in thoracic malignant tumors with "universal" CTC-chip.2017
Author(s)
Kazue Yoneda, Taiji Kuwata, Yasuhiro Chikaishi, Kenichi Kobayashi , Sakiko Yura, Hiroki Matsumiya, Masatoshi Kanayama, Akihiro Taira, Yusuke Nabe, Shinji Shinohara, Masaru Takenaka, Soichi Oka, Ayako Hirai, Yuko Tashima, Naoko Imanishi, Koji Kuroda, Fumihiro Tanaka
Organizer
America Association for Cancer Research (AACR) Annual Meeting
Int'l Joint Research
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