2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H02032
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 宗彦 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (90362798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 貴宏 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (20649321)
上東 貴志 神戸大学, 計算社会科学研究センター, 教授 (30324908)
西谷 公孝 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (30549746)
喜田 昌樹 大阪学院大学, 経営学部, 教授 (40278552)
榎本 正博 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70313921)
濱口 伸明 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (70379460)
高槻 泰郎 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (70583798)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コーポレートガバナンス / 日本的経営 / 生産性 / 株主総会 / テキストマイニング / データベース化 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本はアメリカと同様に、1900年代初頭という早い段階から大企業を生み出した。一方で、年功序列、終身雇用、企業内組合といった日本固有の制度が、どのように企業発展に寄与してきたのかについては明らかにされていない。アメリカでは、日本企業が近代的経営を始めた1900年代初頭当時、F.テイラーやA.ファヨールといった研究者たちによって、現場の観察による科学的な手法による管理方法の研究が行われ、その後、1900年代中盤には、A.D.チャンドラーによる企業成長プロセスの研究が行われた。日本では、鐘紡のような大きな企業が同時期に誕生し、その時期には既に、日本型経営が確立されていたが、その発展要因やプロセスは研究されてこなかった。鐘紡では、会社が存続した1886‐1990年の114年間に11代の社長が在籍し、約3万点の社長回章(稟議書)が発刊された。今回の研究において全社長回章のデジタル化を完了した。そのうち、武藤山治が初代支配人・社長を務めた明治から昭和初期にかけて、国内ではトップ企業となり興隆を極めた。この時期について、会社の成長要因を探求したことは、おそらく、本研究の重要な業績となる。一方、この時期の資料は、ほぼ完全に残されているものの、全て、手書き、しかも崩し字であり、今までに体系的に分析されたことはない。チャンドラーの研究で明らかにされた、多角化や垂直統合化、海外展開が企業の成長を促進するという理論は、同時期の日本企業にも適用できるのかという点の究明を行った。また、アメリカ企業よりも先の時代に、同じプロセスで日本企業が成長を遂げた事実を示すことができたのも、極めて重要な発見である。重要な技術課題として、崩し字のテキスト化があったが、特許出願を行い権利化出来たことも研究業績である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)