2018 Fiscal Year Annual Research Report
Transformation of Multilayered Structure of Selective System for Immigrants/Refugees
Project/Area Number |
16H02042
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
小井土 彰宏 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (60250396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宣 元錫 大阪経済法科大学, アジア太平洋研究セ ンター, 客員研究員 (10466906)
毛利 さとみ (惠羅さとみ) 成蹊大学, アジア太平洋研究センター, 主任研究員 (10535165)
昔農 英明 明治大学, 文学部, 専任講師 (20759683)
上林 千恵子 法政大学, 社会学部, 教授 (30255202)
堀井 里子 国際教養大学, 国際教養学部, 助教 (30725859)
秦泉寺 友紀 和洋女子大学, 人文学部, 准教授 (60512192)
柄谷 利恵子 関西大学, 政策創造学部, 教授 (70325546)
伊藤 るり 津田塾大学, 総合政策学部, 教授 (80184703)
塩原 良和 慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (80411693)
鈴木 江理子 国士舘大学, 文学部, 教授 (80534429)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際移民 / 移民政策 / エスニシティ / 国境管理 / 社会統合 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、一方でこれまでの研究成果の集約とともに、他方で2018年春よりの入管法改定に向けての動きに対応する方向での調査を進行させ、また成果の国際的発信を行った。2017年度の調査を受けて、イタリアに関しては、緊張の高まる地中海のランペドゥーサ島の調査を通じての境界領域としてのローカルな歴史の重層性と現在のEU規模での管理強化と排斥運動の影響の交差が明らかにされ、またドイツに関しては難民による女性への「性暴力事件」が、実は同国の固定的イスラム認識に基づく報道により社会的に構築される過程が分析されるなど、EUにおける難民危機を巡る実相に迫る成果が上がってきた。他方、急激に変動した日本の政策状況については、担当官庁等への聞き取りを通して、これまでの政策との外面的整合性を保つことが政権中枢から担当官庁に求められる傾向や、新規カテゴリーに関しても日系南米人に対する新政策とのバランスが図られるなど、急激な政策の中で正統性の確保に揺れる実情が浮かびあがってきた。 夏以降は、国際シンポジウム「トランスナショナル化と国境/境界規制――北米・EU・日本の比較」を共同研究者とともに準備し、本プロジェクトの関心の焦点を巡って、ビーレフェルト大学のT.ファイスト教授、北米パネルのニューヨーク市立大学のR.C.スミス教授等をはじめ、海外第一線の国際移民研究者を招聘したうえで、10月末に実施した。各地域の代表的研究者と本プロジェクトの共同研究者を組み合わせる構成を図り、日米欧三地域の移民難民政策に関してパネルディスカッションを行い、これを踏まえて総括的に国際的なトレンドの中で進行中の日本の入管法改定の持つ意義について検討することができた。現状における日本の政策的諸問題を発信し、国際的研究者の視点からの示唆に富む論評を得ることができた。全国的に多数の研究者が参加し、国内外ともに高い評価を得た。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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