2017 Fiscal Year Annual Research Report
洋上風力発電施設における洋上作業リスク低減のためのシミュレーターの開発・実証
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16H02433
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宇都宮 智昭 九州大学, 工学研究院, 教授 (10211773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 宏之 九州大学, 工学研究院, 教授 (30114862)
吉田 茂雄 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80620137)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 海洋工学 / 海洋資源 / 海洋利用 / 再生可能エネルギー / 風力 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.本研究の目的 本研究では、日本の洋上風力発電施設の施工環境の実態にあった洋上作業(Marine Operation)のための数値シミュレーションソフトウェアを開発した上で、これを実際の洋上風力発電施設の洋上施工過程に適用し、その有効性を検証・実証する。また、実際に有効であったものについては無償公開し、その普及を図る。 2.本年度の実施項目 (1)起重機船による吊荷の動揺解析プログラムの、実際の施工シミュレーションへの適用:研究協力者((一財)日本海事協会、(株)吉田組)の協力のもと、ケーソンの浜出し・移動・設置の一連の作業について、実海域において動揺計測をおこない、ADAMSによる動揺シミュレーション結果との比較・検討を行った。吊荷および浮体動揺に関して、実測値とシミュレーション結果は概ね一致する結果が得られたものの、長周期の動揺成分の過小評価や、吊冶具まわりの詳細なモデル化において課題があることが分かった。 (2)シミュレーションソフトウェアの構築:MOSES入力データからADAMS用入力データに変換するプログラムの開発については、MOSESが当初想定した解析精度が必ずしも確保できていないことが明らかになった等により、一旦中断することとし、ADAMSによる構築を基本とすることとした。 (3)様々な施工場面に対するプログラムの開発:スパー型浮体の立て起こし解析とその実験的検証を平成30年度に実施することとし、文献調査の実施と、実験および解析の準備作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画のマイルストーンとして、「平成28年度に作成した起重機船による吊荷の動揺解析プログラムを、実際の洋上風力発電事業(着床式および浮体式)の施工シミュレーションに適用する。」としていた。実際の洋上での作業(ケーソンの設置)を対象として実測をおこなうとともに、シミュレーションプログラムの精度検証を実施し、今後の課題を明らかにしており、概ね、本年度の計画を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画にそって研究を継続実施する。現時点で大きな変更点はない。
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Research Products
(4 results)