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2017 Fiscal Year Annual Research Report

我が国の都道府県別の疾病負荷とその活用に関する包括的研究

Research Project

Project/Area Number 16H02643
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

渋谷 健司  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50322459)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) ギルモー スチュアート  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (20608913)
阿部 サラ  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60739530) [Withdrawn]
井上 真奈美  国立研究開発法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (70250248)
山本 則子  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90280924)
野村 周平  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10799282)
Rahman Mizanur  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (10726433)
坂元 晴香  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (50738549)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords疾病負荷 / 健康寿命 / 健康格差 / 地域別健康格差 / 危険因子
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、国レベルではなく都道府県別の疾病負荷を包括的に分析し、それを具体的政策分析にも応用する我が国で初めての試みである。平成28年度はGBDデータを用い日本国内における健康格差について以下の内容をLancet誌に発表した。

1990年から2015年にかけて、日本全体での平均寿命は79.0歳から83.4歳と4.2年の伸びを見せたが、その増加傾向には3.2年から4.8年と都道府県間で大きな差があった。都道府県間の寿命格差(最も寿命が長い県と短い県の差)も、同期間で2.5年から3.1年とその格差が広がったことが判明した。健康寿命についても同様の傾向が見られ、日本全体では1990年時点で70.4歳だった健康寿命が、2015年には73.9歳まで伸びた一方、都道府県間における健康寿命の格差は同期間で2.3年から2.7年へと拡大を見せた。同期間に日本全体での年齢調整死亡率は29.0%の減少が見られたが、その減少率も22.0%から32.4%と、都道府県間で大きな開きがあった。疾患別の年齢調整死亡率を見ても、脳血管疾患、虚血性心疾患やガンといった多くの主要死因に都道府県間で差が見られた。これらの結果は健康転換のペースが国内の地域によって異なり、地域的な健康格差を示している。

2015年の死亡のうち33.7%は行動習慣リスク(食習慣や喫煙等)、24.5%は代謝系リスク(高血圧や脂質代謝異常等)、6.7%は環境並びに職業上のリスクに起因することが判明した。とりわけタバコの喫煙は男性において最も主要な行動習慣リスクで、18.9%の死亡に寄与していた。また不健康な食事(特に高塩分食)も男女それぞれ18.8%(男性二位)、18.0%(女性一位)の死亡に寄与しており、重要なリスク要因であった。疾病負荷においては、不健康な食事が男女共に最大のリスク要因であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成28年度は、本研究の主要部分である「都道府県別の疾病・危険因子による疾病負荷の推移の推計」を行い、1990年から2015年の間の平均余命、平均健康余命、主要死因について都道府県別の解析を行った。さらに、地域格差が生じた原因について、リスクファクター(喫煙、運動習慣、食習慣)や地域医療資源との関係性についても分析を行い、これら成果については主要医学雑誌であるLancet誌に掲載された。さらに、「⑦分析結果をより多くの研究者や一般の方が利用できるようにデータビジュアル化のためのウェブツールを作成すること」に関係し、MEDITECH FINDER(http://meditechfinder.org)を開設。日本国内における都道府県別地域格差含め当該研究で得られた成果をわかりやすく広く一般に公開している。

一方で、平均余命、平均健康余命、主要死因の地域格差とリスクファクターの地域差の関係性についてはまだ包括的に評価する段階には至っていない。平成29年度に実施した研究においても、各都道府県における保健システムの主要インプット(一人当たりの医療費、人口当たりの医師数等)と年齢調整死亡率・疾病負荷との間には有意な相関は見られなかった。また既知のリスク要因(行動習慣リスク、代謝系リスク等)と都道府県間の健康格差についても顕著な相関は見られなかった。この結果から、保健システムインプットや既知のリスク要因以外に、何かしらの健康格差を生じうるファクターが存在することが示唆される。しかしながら、この結果については、都道府県レベルにおけるリスク要因に関する十分なデータが揃っていないことが影響している可能性もある。近年重要性を増している健康の社会的要因や保健システムのパフォーマンス(医療の質等)など、都道府県間における健康格差を生み出す要因について、さらなる詳細な研究が求められる。

Strategy for Future Research Activity

研究代表者らによるこれまでの研究成果を元に、都道府県別の包括的な疾病負荷分析をさらに展開する。とりわけ、平成29年度の研究にてさらなる研究が必要とわかった健康の社会的要因や保健システムのパフォーマンス(医療の質等)と健康格差の関係を重点的に分析する。そのために、疫学、統計学、 計量経済学、情報工学などの数量分析手法を駆使し、国内外の疾病負荷研究統括の実績のある研究代表者のリーダーシップのもと、今年度も異なる学問分野で実績のある研究者が連携して行う学際的な共同研究を推進する。それぞれ関連した研究項目に関して、時空間ベイズモデル、ベイズ統計を用いた小地域推計、疾病のマイクロシミュレーション、系統的レビュー・メタ分析、メタ回帰分析、国勢調査や出生動向基本調査等の標本分析などの数量分析を行う。さらに、本研究成果をより多くの研究者や一般の方が利用できるように、これまでに開発したデータビジュアル化のためのウェブツールをさらに広く展開していく。本研究を今後の世界標準とするためにも、報告書作成や国内外の専門誌への投稿、国民への発信等を通じて、研究成果を広く社会へ還元する。今年度の具体的な予定は以下の通りである。
(1) 全体会議を3回開催する。うち1回では同時に、小規模な国際会議を開催し、国内外の疾病負荷の専門家を招聘し、本領域の研究者と先端の学術的交流を深めるとともに、研究の方向性や将来ビジョンについて国際連携を図る。
(2) 前年度からのデータ分析を引き続き行い、全体分析の完了・報告に向け、専門誌投稿のための論文作成も積極的に進めていく。
(3) 各研究者の最終報告(12月)
(4) ビジュアル化ツールのさらなる展開

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Population health and regional variations of disease burden in Japan, 1990-2015: a systematic subnational analysis for the Global Burden of Disease Study 2015.2017

    • Author(s)
      Nomura S, Haruka S, Scott G, et al. (31 co-authors).
    • Journal Title

      Lancet

      Volume: 390(10101) Pages: 1521-38

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)31544-1

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Remarks] MEDITECH FINDER

    • URL

      http://meditechfinder.org/

URL: 

Published: 2018-12-17  

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