2018 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular epidemiology of virulence of microbiome considering host immune response
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16H02692
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 喜久 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20192403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ファガラサン シドニア 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (00391970)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
竹下 徹 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50546471)
石村 匡崇 九州大学, 大学病院, 助教 (10448417)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 分泌型 IgA / 口腔マイクロバイオーム / 粘膜免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は前年度から引き続き九州大学病院小児科における検体採取を進めた。SIgA分泌不全が認められる原発性免疫不全症候群の患者、慢性代謝性疾患といった原発性免疫不全症候群以外の理由で免疫能低下を認める患者、心電図要精査者やワクチン接種といった理由で受診した疾患対照群および健康対照群にあたる者から研究参加への同意を取得したのち舌苔を採取した。取得した検体からDNAを抽出し細菌16S rRNA遺伝子V1-V2領域を解読する網羅的解析法により細菌構成を決定した。6歳、12歳の被験者についても小学校での検体採取が完了しビーズアレイを用いた唾液中IgA濃度の測定を進めている。 健常成人における唾液中の免疫グロブリン濃度と口腔常在細菌叢との関連を明らかにするため、以前の研究で16S rRNA遺伝子V1-V2領域を用いて細菌構成を決定した20~32歳の成人74名についてビーズアレイ法を用いて唾液中のIgAをはじめとする各種免疫グロブリン濃度を決定した。唾液中のIgA濃度は含まれる総菌数と正の相関を示した一方で、細菌構成とのあいだには強い関連を認めなかった。 平成29年度の久山町生活習慣病予防健診において採取した唾液検体については細菌構成解析を行うためDNA抽出を行うとともにビーズアレイ法による免疫グロブリン量の測定を行うため検体の分注を進めた。取得した健診結果については細菌構成解析が済み次第分析ができるようデータベース化しデータクリーニング等を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
原発性免疫不全症候群患者の検体の取得とその細菌構成解析は順調に進んでいる。また若年成人の検体の分析によりIgA濃度と細菌構成に関する予備的な検討も完了した。平成29年度久山町研究で唾液サンプルを採取した検体についてはDNA抽出および免疫グロブリン濃度測定を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も昨年度に引き続き九州大学病院小児科における検体採取および細菌構成解析を継続する。コントロール群については乳歯咬合が確立した3歳についての検体採取を行う調査フィールドの調整を継続する。採取が完了した6、12歳の被験者の検体についてはビーズアレイを用いた唾液中IgA濃度の測定を完了するとともにIgA-SEQ法を用いて微生物群集の中のIgA強付着種、低付着種を明らかにする。平成29年度の久山町生活習慣病予防健診において採取した唾液検体についても細菌構成および免疫グロブリン濃度の測定を継続する。
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Research Products
(10 results)