2019 Fiscal Year Annual Research Report
Remote medical education for the early diagnosis of gastric cancer in Latin America
Project/Area Number |
16H02773
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清水 周次 九州大学, 大学病院, 教授 (70274454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 智彦 九州大学, 大学病院, 准教授 (20452758)
工藤 孔梨子 九州大学, 大学病院, 助教 (50644796)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 教授 (60325529)
岡村 耕二 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (70252830)
森山 大樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (70586859)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 遠隔医療 / 遠隔教育 / 情報通信 / 国際協力 / 中南米 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.アップデートミーティングの開催(清水、森山智彦):アメリカで開催される消化器病週間(DDW)に合わせ、毎年1回企画する主要メンバーによる会合は本年度第4回目を迎え、5月19日にサンディエゴで開催した。昨年度の活動状況や今後の共同研究の流れなどについて協議した。 2.医師および技術研究者の招聘プログラム(清水、工藤、森山智彦):今年度は7月にペルーから、そしてコロンビアのラサバナ大学からそれぞれ初めてとなる医師を招聘し、内視鏡を中心とした1か月間の研修プログラムを実施した。医師は早期胃癌の診断について細かな指導を受けると共に、先端的な治療手技に対するハンズオントレーニングを行った。またそれぞれ帰国前には本国と接続し、研修報告会を実施した。また1月にはブラジルとコロンビアより同様に医師を招聘したが、コロンビアからは初めて病理医を招聘し様々な部署との調整の下、新たなプログラムを実施できた意義は大きい。 3.対象国・拠点病院の拡大、プログラムの充実(森山智彦、森山大樹):主要5カ国(メキシコ、コスタリカ、コロンビア、チリ、ブラジル)においてはこれまでのプログラムを継続的に発展させた。特にブラジルにおいては国内の日系病院を接続した日本食のプログラムが新たに開始された。またペルーにおいては現地訪問と医師の招聘に伴い新たな医療施設への展開が始まった。 4.技術的問題点の解決へ向けた継続的な取り組み(工藤、中島、岡村):動画像の品質が優れていることから現在最も頻繁に使用しているVidyoシステムについては未だ音声の問題が多く、新しく採用されたZoomでの評価が進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
11月にチリで開催予定の学会においてはアルゼンチンやボリビアなどの周辺国と接続した遠隔会議を初めて予定していたが、チリ国内の暴動のため学会が中止となり本計画は実施できなかった。また年度末にブラジルで開催予定の世界内視鏡学会においては直前に世界保健機構のパンデミック宣言が出されたため出張が取りやめとなり、初めてとなるラテンアメリカ遠隔医療ワークショップを中止せざるを得なくなったことは誠に残念であった。 ただこれらの状況にも関わらず、上記研究実績に記載の如く、活動は計画に沿って概ね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.アップデートミーティングの開催:ラテンアメリカの共同研究者が集合し、進捗状況を議論する。本年度も中心メンバーが一同に介しこれまでの活動報告や今後の計画を話し合う場を設定する。最終年度に相応しく、これまでの総括と本事業終了後の計画についても協議する予定である。 2.中南米からの医師および技術研究者の招聘プログラム:今年度も中南米から医師および技術者を招聘し、約1か月の医学的および技術的な研修プログラムを開催する。内視鏡や外科分野を中心に医師は早期診断について細かな指導を受けると共に、技術者は遠隔医療システムの基礎的な取り扱いから医療機器との接続まで幅広い技術研修を受ける。なお帰国前には技術者が本国との接続を自ら行い、医師と共に研修報告会を計画する。 3.対象国・拠点病院の拡大、プログラムの充実:主要5カ国においては新たな医療施設への展開を計画する。またメキシコやチリで11月に開催される学会においては周辺国と接続した遠隔会議を予定し中南米諸国が自律的に活動できる体制の構築を支援する。 4.技術的問題点の解決へ向けた継続的な取り組み:今後も引き続き、各施設や各プログラムにおいて固有の問題点を抽出し、その解決策を探る。また新たな機器やシステムを積極的に取り入れ、その有用性について検証する。 5.データベースの構築:活動範囲の広がりとそれに伴うヒューマンネットワークの拡大に対応するため、データベースを構築する。オンライン教育プログラムへの参加者情報の蓄積に加えプログラムの作成と共有を容易にし、事業終了後も活用できるものとする。
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Research Products
(19 results)