2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of clinical states and infrastructure development of International co-operative clinical trial for childhood liver tumors by children's cancer study group
Project/Area Number |
16H02778
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
檜山 英三 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (00218744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱木 知郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 小児がんセンター, 医長 (00375776)
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20285266)
渡邉 健一郎 地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院(臨床研究室), 臨床研究室, 医長 (20324634)
栗原 將 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 助教 (40724894)
田中 祐吉 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 臨床研究所長 (50420691)
井田 孔明 帝京大学, 医学部, 教授 (60313128)
星野 健 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (70190197)
上田 祐華 広島大学, 病院(医), 講師 (70624641)
本多 昌平 北海道大学, 大学病院, 講師 (90588089)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 癌 / 薬剤反応性 / ゲノム / トランスレーショナルリサーチ / 医療・福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)罹患率の検討:北米COG、欧州SIOPELと連携し、世界特にアジア地域の罹患・診療状況を検討し、CHICデータベースの登録項目52項目の解析した結果、8才以上、AFP低値で予後不良であることが示された。2)罹患リスク調査:各地域の解析から患者の家族集積性、出生体重、妊娠週数、合併奇形やウイルス感染など環境因子について調査を継続し、肝芽腫に低出生体重の関連に地域差はなかったが、経年でみると発症率が増加していた。3)臨床病期分類: PRETEXT分類を基本として作成した国際統一分類を適応して進展度、肝外付加因子を再分類し、新規の改定PRETEXT分類を示し報告した。4)病理分類: SIOPELやCOGの病理医と共同で作成した国際統一病理分類でオンラインにて病理標本を中央診断システム(Aperio)にてクラウドで共有し、その中での診断困難例の解析から、従来の肝芽腫としていたものの一部が肝細胞がんとの移行型であるhepatocellular neoplasia, not specified (HCN, NOS)であることを明らかにした。5)リスク分類:統一CHICリスク分類の低リスク群、中間リスク群、高リスク群で治療成績に差はなかったため、診断時一期的切除を超低リスク群とし、4群で今後の臨床試験を組み立てることとした。6)リスク別マーカーの選別とバンキング:遺伝的素因、リスク分別マーカーの検索の研究調査を欧州と米国で行い本邦の解析データと比較し、JPLT検体の次世代シークエンスによる網羅的解析を行った。7)治療効果判定:病理所見、副作用、晩期合併症、二次がんの発症状況を、欧州、米国の治療データと比較解析したところ、本邦でやアジア地域では聴力毒性と二次がん発症に差を認め、アジア地域では二次がんが多く、その成因として化学療法剤の関与が推定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成19年度から開始している欧州SIOPELおよび北米COGの肝腫瘍グループと共同で国際共同研究CHICの活動をもとに研究を継続し、3グループによるグローバルな臨床試験PHITTの開始可能な体制を構築してきている。また、治療反応性や有害事象に関わる調査研究ChildTERNプロジェクトとして同様の検討を行っている欧州、米国とデータを共有して引き続き検討を行い、罹患率の検討、罹患リスク調査のためのデータベースの共通化ののち、罹患率、年齢、病理分類やリスク層別、リスク層別マーカー、治療効果判定を順次行い成果が出ている。アジア諸国のデータ等の比較検討を行う際に、データの保存形式の差異が存在し、これらを修正したのちの作業もすすみ、また、リスクマーカ―については本邦の腫瘍マーカーの治療前・中・後のデータ解析を行った。発生進展形式、組織型、病期分類、リスク分類、治療効果判定、副作用や晩期合併症の共通評価の基で調査した国際比較から、国際共同臨床研究の基盤整備とリスク層別化は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
日本小児がんグループ(JPLT)のデータセンターと欧州(SIOPEL)(バーミンガム大学)と北米(COG)(シンシナティ大学)のデータセンターとが連携し、国際共同臨床試験の基盤を整備するとともに、本邦は、シンガポール、インド、韓国、台湾、香港、中国、等の疾患登録を順次開始し、さらに次期グローバル研究に参加を検討している諸国を中心に症例の調査を継続する。データの保存形式を統一し、各センターでの登録システムを本研究で構築したシステムに集約する。また、JPLTは20年間ほぼ全数に近い登録を得ており、アジア諸国の状況を調査し比較検討するために、世界中特にアジア各地域から参画が可能Webシステムによる症例登録票を構築し、世界の小児肝がんの治療成績を向上させるためのグローバルな臨床試験体制とする。さらに、このシステムの運用のもとに、超低、低、中間、高リスク群に対する新たな臨床試験として提示されているPHITTプロジェクトの運用を開始するとともに、発展途上国でも参加可能なLTレジメンを作成して、グローバル試験の開始をする。また、作成したプロトコールは、世界が一つになって小児肝がんの治療成績を向上させる基盤とし、小児肝がんの成因、リスク分類、治療に関して有用なバイオマーカーと探索し、国際共同バンキングをBBJ(バイオバンクジャパン)と連携した形での運用の検討を継続する。
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Research Products
(54 results)
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[Journal Article] Sodium Thiosulfate for Protection from Cisplatin-Induced Hearing Loss2018
Author(s)
Brock PR, Maibach R, Childs M, Rajput K, Roebuck D, Sullivan MJ, Laithier V, Ronghe M, Dall'Igna P, Hiyama E, Brichard B, Skeen J, Mateos ME, Capra M, Rangaswami AA, Ansari M, Rechnitzer C, Veal GJ, Covezzoli A, Brugières L, Perilongo G, Czauderna P, Morland B, Neuwelt EA.
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Journal Title
New England Journal of Medicine
Volume: 378
Pages: 2376~2385
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] 肝芽腫エピゲノム異常解析による個別化治療を目指した分子マーカーの確立2018
Author(s)
本多昌平, 宮城久之, 湊 雅嗣, 荒 桃子, 藤好 直, 北河徳彦, 田中祐吉, 田中水緒, 新開真人, 檜山英三, 武冨紹信
Organizer
第55回日本小児外科学会定期学術集会
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[Presentation] Survival and delayed effects of risk-stratified hepatoblastoma patients treated in the JPLT-2 trial.2018
Author(s)
Hiyama E, Kurihara S, Ueda Y, Hishiki T, Ida K, Iehara T, Oue T, Yano M, Watanabe K, Hoshino K, Ko K, Tanaka Y.
Organizer
2018 ASCO Annual Meeting.
Int'l Joint Research
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[Presentation] Decline in serum alpha-fetoprotein level before tumor resection as a prognostic factor for Hepatoblastoma. 50th Congress of the International Society of Paediatric Oncology2018
Author(s)
Hiyama E, Ueda Y, Kurihara S, Aoki Y, Iehara T, Ida K, Kazama T, Kihira K, Takama Y, taguchi T, Hishiki T, Fujimura J, Hoshino K, Honda S, Matsumoto K, Mori M, Yano M, Yokoi A, watanabe K, Tanaka Y
Organizer
SIOP
Int'l Joint Research
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