2018 Fiscal Year Annual Research Report
時間と空間を横断する検索セッションマネジメント方式の研究
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16H02906
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
大島 裕明 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 准教授 (90452317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 岳洋 京都大学, 情報学研究科, 助教 (70717636)
加藤 誠 京都大学, 国際高等教育院, 特定講師 (00646911)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 情報検索 / 情報システム / ウェブシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ウェブ検索を中心とする一連の情報取得活動が時間と空間を横断して行われることに対して、そのセッションを統括して管理する方法を開発することである。目標達成のため、(1)時間的分断に対応する検索セッションマネジメントの研究、(2)空間的分断に対応する検索セッションマネジメントの研究、(3)状況の変化に対応する検索時のクエリ推薦の研究、という三つの課題について研究を行った。以下で、各課題の実績を説明する。 (1)本課題では、新たに、長期間にわたって蓄積された文書コーパスを利用して、語の意味の変化をふまえた語の類似性を計算する手法について提案した。まず、期間ごとに蓄積されたコーパスにおいてword2vecによって語のベクトル化を行う。そして、複数の期間における異なるベクトル空間を横断するための変換行列を取得する。その際に、3つ以上の時代で推移性を保つことを制約として入れることで、語の意味のトラッキングを実現することが可能となった。 (2)本課題では、空間的に離れている場所の類似性を計算する手法を提案した。距離が離れていても、雰囲気、意味、機能などが類似する場所が存在する。そのような場所の類似性を計算するために、SNSに投稿された位置情報付きメッセージを用いて、ある場所の意味をベクトルとして表現することを機械学習をもちいて実現する手法を開発した。 (3)本課題では、ユーザが表現するクエリと検索対象のコンテンツの間に齟齬がある際の支援として、アナロジーを用いたクエリによる検索を実現するための研究を行った。ユーザが既知の領域での表現でクエリを表し、それに対して、検索対象の領域でそれを解釈するというのが本研究の課題となる。アナロジーや比喩による表現がクエリとして与えられた際に、それらが表す意味を特徴ベクトルで表現し、類似性を計算することができる手法の提案を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画で提示した課題について、おおむね想定していた通りの成果が得られている。成果発表についても、論文誌での論文発表、国内外での学会発表を行うことができており、計画通りであるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画の通り、研究を進める予定である。
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Research Products
(17 results)