2018 Fiscal Year Annual Research Report
議論の背景・過程・結果を関連づける地方政治コーパスの構築とその学際的応用
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16H02912
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
木村 泰知 小樽商科大学, 商学部, 教授 (50400073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川浦 昭彦 同志社大学, 政策学部, 教授 (10271610)
乙武 北斗 福岡大学, 工学部, 助教 (20580179)
荒木 健治 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (50202742)
河村 和徳 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (60306868)
高丸 圭一 宇都宮共和大学, シティライフ学部, 教授 (60383121)
吉田 光男 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60734978)
坂地 泰紀 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任講師 (70722809)
内田 ゆず 北海学園大学, 工学部, 准教授 (80583575)
湯淺 墾道 情報セキュリティ大学院大学, その他の研究科, 教授 (60389400)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地方議会会議録 / 表記揺れ問題 / コーパス構築 / Shared Task / 議員の特徴語 / 47都道府県議会 / 東京都23区議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度(3年目)は①地方議会会議録コーパス、および、検索システムの更新、②政治・経済分野における応用研究、③異なる言語資源を結びつけるための研究を行った。3つの項目について、簡単に報告する。 ① 本コーパスは、研究利用を促進するために「都道府県議会会議録検索システム」 ( http://local-politics.jp/ )を一般公開をしており、毎年、コーパスの追加、修正、更新を行っている。本年度は「地方議会会議録コーパス、および、検索システムの更新」更新を行った。具体的には、47都道府県議会に加えて、東京23区議会の会議録を追加した。また、各議員の発言から特徴語をみつけ、特徴語から議員の発言を結びつけるシステムを構築した。この更新内容については、統一地方議会選挙が近いことから、複数のメディアに取り上げられた。他にも、本コーパスは、NIIが主催するNTCIR-14 QA Lab PoliInfo(https://poliinfo.github.io/)で利用された。QA Lab-PoliInfoには、大学や企業の研究所などを合わせて14チームが参加した。 ② 「政治・経済分野における応用研究」では、経済学分野における研究課題(17K03785)を進めるとともに、日本知能情報ファジィ学会において「政治・経済とコトバ」という特集号を企画し、本コーパスを含めた政治分野と経済分野の応用研究を促進することに努めた。 ③ 「異なる言語資源を結びつけるための研究」では、「議論の背景」「議論の過程」「議論の結果」を関連づけるコーパスの構築に向けて、議員名や法律名の表記揺れについての調査および分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度(3年目)は、本コーパスの研究利用を促進するために「都道府県議会会議録検索システム」 ( http://local-politics.jp/ )を更新した。この更新については、複数のメディアに取り上げられた。研究面では、本コーパスを利用したQA Lab PoliInfo (https://poliinfo.github.io/)を企画して、14チームが参加したことから、本コーパスの研究利用が進んだ。また、日本知能情報ファジィ学会において特集号「政治・経済とコトバ」を企画したことにより、政治および経済の分野における応用研究の発表の場を提供することができた。さらに、本研究課題に関する発表は、査読付き論文3件、口頭発表8件であった。これらの点から、本研究課題は、おおむね順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策について述べる。 ① 2019年4月に統一地方選挙が実施されたことから、新たに4年分(2015年から2019年まで)の「都道府県議会会議録検索システム」 ( http://local-politics.jp/) の更新を進める。 ② NTCIR14 QALab PoliInfo ( https://poliinfo.github.io/ ) において、異なる言語資源を結びつけるタスクを実施したことから、このタスクの結果を踏まえて、今後の課題について検討する。 ③ 異なる課題を結びつけるための「表記揺れ」の問題について、議員名や法律名を対象として、Entity Linkingの問題として、解決する手法の提案を行う。
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