2020 Fiscal Year Annual Research Report
微小断層変位地形および山体重力変形地形による活断層の連動史の解明
Project/Area Number |
16H03112
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
金田 平太郎 中央大学, 理工学部, 教授 (30415658)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 変動地形 / 活断層 / 山体重力変形 / 連動破壊 / 航空レーザー測量 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である今年度は,主として他の研究プロジェクトの経費を用い,本研究課題経費も補助的に使用しながら温見断層,砂利谷サイトにおけるトレンチ調査を実施するとともに,この結果も併せて,これまでに実施してきた調査結果の取りまとめおよび比較検討を行った.また,研究代表者の所属機関が変わったことに伴って堆積物試料分析に必要な基本的機器(超音波洗浄器,恒温乾燥器など)の購入が必要になったため,それらの購入費に本研究課題経費を充てた. 砂利谷サイトにおけるトレンチ調査により,温見断層の南東部区間が,すでに吉岡ほか(2001,2002)によってトレンチ調査が行われている北西部区間と同様にK-Ahテフラ(7.3 ka)以降に4回活動しており,このうち少なくとも最近の3回については時期も重なることが明らかとなった.本研究課題でこれまで実施してきた根尾谷断層におけるトレンチ調査(温見白谷上流サイト)および根尾谷断層北端近傍の山体重力変形地形調査(若丸山サイト)においても,K-Ahテフラ(7.3 ka)以降に3-4回の山体重力変形イベントおよび古地震イベントが推定されており,このうち最近の3回の時期については,上記,温見断層の活動時期と重なる.すなわち,最近3回については,1891年濃尾地震時と同様に,根尾谷断層と温見断層が常に連動破壊して大地震を発生させ,これに伴って根尾谷断層北端近傍の山体重力変形地形も成長していた可能性が考えられる.このことが事実であれば、連動破壊の時期は、1891年(濃尾地震)、1710-1400 cal BP、4730-4300 cal BPといずれも狭い範囲で絞り込まれる.
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|