2018 Fiscal Year Annual Research Report
占領期ローカルメディアに関する資料調査および総合的考察
Project/Area Number |
16H03386
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大原 祐治 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (40554184)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 巧 立教大学, 文学部, 教授 (60253176)
天野 知幸 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40552998)
牧 義之 長野県短期大学, その他部局等, 准教授 (00727737)
仁平 政人 弘前大学, 教育学部, 講師 (20547393)
川口 隆行 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (30512579)
水溜 真由美 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (00344531)
森岡 卓司 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (70369289)
鈴木 貴宇 東邦大学, 理学部, 准教授 (70454121)
佐藤 泉 青山学院大学, 文学部, 教授 (80279637)
坪井 秀人 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (90197757)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
光石 亜由美 奈良大学, 文学部, 教授 (90387887)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 国文学 / 占領期 / 雑誌 / 地方雑誌 / 出版文化 / 近・現代文学 / メディア研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
共同研究の第3年目にあたる今年度は、研究成果の取りまとめと公開に向け、『地方総合文芸雑誌事典(仮)』の企画を立てることから出発した。 占領期における地方雑誌は、ごく小規模の職域サークルや青年会などを刊行母体とするものから、戦時下の一県一紙体制によって統合された地方新聞社を刊行母体とするものまで大小様々に存在し、その刊行点数は膨大である。従って、そのすべてを視野に入れ、地方雑誌の全容を一度に把握することは難しい。本共同研究では、このような限界について改めて認識した上で、まずは各都道府県においてもっと規模が大きく明確な特徴をもった雑誌群に着目することを優先することとした。 具体的な方針としては、地方新聞社等、相対的に大きな刊行母体を持つ地方雑誌に焦点を絞り、その概要を把握するとともに、それらの雑誌における都道府県間での差異や特徴を可視化し、その調査研究の成果を一つの事典としてまとめることを確認するに至った。この事典の版元としては、地方出版史を含む出版文化史全般に関する資料を多く刊行すると共に、古書店として地方出版物を多く取り扱い、豊かなノウハウを有する金沢文圃閣(石川県金沢市、代表・田川浩之氏)に協力を得ることができた。 すでに事典の刊行趣意書をまとめた上、共同研究者以外の研究者を含む執筆者の選定も終え、執筆依頼を行うところまで作業は進展している。年間の活動としては、出版企画の打ち合わせと資料の探索を兼ねて金沢文圃閣を訪問し、現地で研究会を開催したほか、出版企画のための打ち合わせを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査研究の対象となる雑誌資料に一定の絞り込みをかけ、本研究の着地点を見定めるとともに、研究成果の公開という観点から事典の刊行を企画し、執筆者の選定と執筆依頼を行うところまで企画を進行させることによって、共同研究の着地点を見定めることができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
共同研究のメンバーに加え、事典企画に参画する項目執筆者とも連携を深める。原稿の取りまとめに先立って研究会を開催し、共同研究者各自の調査状況についての途中報告と意見交換を行い、より精度の高い事典の完成を目指す。また、その過程で価値ある貴重な雑誌資料が一定のまとまりをもって発見された場合には、事典とは別にその雑誌全体の復刻出版を視野に入れ、総目次の作成や詳細な解説・解題を作成することを随時行う。
|
Research Products
(34 results)