2017 Fiscal Year Annual Research Report
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16H03468
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
荒野 泰典 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (50111571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多和田 雅保 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (10528392)
吉田 伸之 東京大学, 人文社会系研究科, 名誉教授 (40092374)
後藤 雅知 立教大学, 文学部, 教授 (50302518)
松方 冬子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (80251479)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 研究者アーカイヴズ / 戦後歴史学 / 農村史料調査 / 近世日本史 / 植民地歴史学 / 近代人文学の再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下の4点を、研究実績として挙げることができる。 1、啓静文庫の史資料の整理および目録作成作業。1回1日約7時間、1か月に1~2度の頻度で、本年度は15回実施した。整理作業は、資料1点ごとの目録取り(資料名・年代・形状・数量等)と袋詰めを中心とし、作業場は、主に立教大学の会議室等を借用し、約10名で作業した。作業主体は、本科研の代表・分担者と研究協力者・アルバイトで構成している。本年度は全資料の半数の目録化が完了した。資料整理の過程で、山口啓二・静子のみならず、父母・祖父母などの親族・係累には、歴史学・女性史のみでなく多様な分野で大きな実績を残した人物が多いことが判明し、今後はそれらについても史実の発掘に努めていく必要性を確認した。 2、研究会の開催。1での資料整理の際には、ほぼ毎回、作業メンバーを中心として約1時間程度の研究会を行った。 3、史料調査。長野県上伊那郡箕輪町の山口啓二・永原慶次らの農村調査関連史跡と史資料の調査を2回実施した。調査先:箕輪町の長岡区公民館。第1回2017年8月22日~8月24日。第2回2018年1月15日~1月16日。調査中に、調査地域の方に対して「地域史講座」を開催した。 4、ワークショップの開催。本科研の課題を検討し議論を深めるために、啓静文庫科研第3回ワーク・ショップを開催した。テーマ:「研究者アーカイヴズと人文学の再生」、2017年12月16日、会場:東京外国語大学本郷サテライト、報告①弘末雅士「岩生成一の仕事と東南アジア史」、②田中葉子「岩生成一の台北帝国大学での研究活動―研究ノート調査報告」、③倉方慶明「大学における研究者資料の保存と活用―中嶋嶺雄資料群を素材に」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
資料整理作業の遅れについては、一つには、整理対象である資料群に一紙ものが増え、目録取り作業に時間を要することとなったこと、もう一つには、新しく整理作業に加わった作業員が作業手順になれるまで時間がかかったことが理由と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
1、史資料の整理は旧年度の成果を踏まえて、目録の取り方の合理化・簡略化を進める。 2、本科研の事業を円滑に進め、かつ、蓄積したデータを効率的に整理・蓄積するためにも、RAおよび作業員の充実と、労働配分の 適正化や労働環境の健全化などに努める。 3、当該史資料は、個人情報に関わるものも少なくないので、情報漏洩等のないようにその管理保全には留意する。 4、本科研の研究を深め、また成果を発信していくために、史資料整理の際の研究会を継続するとともに、ワークショップを開催する。
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Research Products
(12 results)