2017 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア史の統合的編年プラットフォームの構築:「長い12・13世紀」を中心に
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16H03488
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
青山 亨 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90274810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 幸嗣 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (60513546)
原田 あゆみ 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部企画課, 室長 (20416556)
佐藤 桂 武蔵野大学, 環境研究所, 客員研究員 (80454198)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 東南アジア古代史 / 東南アジア考古学 / 東南アジア美術史 / 東南アジア建築史 / 東南アジア刻文研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東南アジア史の12・13世紀を中心としてその前後を含めた時代に焦点をあて、インド化された諸国家が最盛期を迎える一方、上座仏教やイスラームによる王権原理の再編が始まる転換期の実態を明らかにすることを目的とする。 今年度は、5月20日に九州国立博物館、6月24日に東京外国語大学本郷キャンパス、10月21日に京都国立博物館、2018年1月21日に早稲田大学で計4回の研究会を開催し、研究報告と議論を積み重ねた。研究報告は原則として一般公開とし、さらに東南アジア考古学会例会と共催することで、他分野の研究者との意見交換および一般聴衆への研究成果の還元を促進した。 研究会での議論を踏まえて、2月22日から3月8日にかけて、考古学、美術史、建築史、刻文研究、文献史学の専門家による共同調査隊によってインドネシアのスマトラ島を北から南に縦断して考古学的遺跡および遺物の調査をおこなった。この調査により、1)メダン市内および市北部コタ・チナ遺跡、2)バリサン山脈高地のバトゥ・サンカル地区刻文群、3)バルムン川流域のパダン・ラワス遺跡、4)カンパル川流域のムアラ・タクス遺跡、5)バタンハリ川流域のムアロ・ジャンビ遺跡、6)ムシ川流域のパレンバンおよびブミ・アユ遺跡において遺構および博物館の遺品を確認することができた。 バリサン山脈高原部の政治勢力とマラッカ海峡側の複数の河川水系に拠点を置く政治勢力との関係およびパレンバンにおけるヒンドゥー遺構とイスラーム墓の複合形態の分析は、研究対象とする時代の歴史動態を考えるうえで重要であり、最終的な研究成果に織り込まれることが期待される。 共同調査とは別に、昨年度と同様に考古学専門家によるカンボジアの遺跡調査および建築史専門家によるミャンマーの伝統建築の調査も実施した。これらの調査の成果は研究会での報告を通じて、研究に還元された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り研究会の開催を積み重ねている。研究報告を原則として一般公開にし、また、可能な場合には東南アジア考古学会例会と共催とすることで、他分野の専門家との意見交換および一般聴衆への研究成果の還元を実現している。 個別の現地調査を実施するとともに、共同調査においてはスマトラ島を南北に縦断する形で広域かつ集中的に調査することで、研究テーマに関する知見を深めることができた。なお、当初の計画ではタイ南部マレー半島部、スマトラ島、スリランカを調査対象候補としていたが、東南アジア域内の交流の回廊としてのマラッカ海峡の重要性の認識が深まったため、今年度はスマトラ半島を調査し、来年度はタイ南部マレー半島部の調査を行うことにした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究会の開催を積み重ねることで、研究者間の知見の共有と認識の深化をはかっていく。個別調査を継続するとともに、調査においてはタイ南部マレー半島部での広域調査を実施する。最終年度では、編年枠組みの方向性について検討し、成果報告物の作成を進める。
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Remarks |
扶南からマジャパヒトまで、文献・刻文・考古・美術・建築など諸分野横断的方法により、個別地域を東南アジア史のなかで捉えなおす。
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Research Products
(14 results)
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[Book] 日タイ間の文化交流に関する資料集成と統合的研究2018
Author(s)
原田あゆみ(編), 小泉惠英, 小西郁, 佐藤留実, 末兼俊彦, 日向伸介, 藤田励夫, 望月規史, 山田均
Total Pages
141
Publisher
日タイ間の文化交流に関する資料集成と統合的研究 [平成27-29年度科学研究費補助金(基盤研究B)研究成果報告書
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