2018 Fiscal Year Annual Research Report
Work Family Balance in the Diversifying World: Practices in Sweden, the Netherlands, and Germany
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16H03692
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 美惠子 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (90324871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善積 京子 追手門学院大学, 地域創造学部, 教授 (80123545)
釜野 さおり 国立社会保障・人口問題研究所, 人口動向研究部, 第2室長 (20270415)
斧出 節子 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 教授 (80269745)
松田 智子 佛教大学, 社会学部, 教授 (50250197)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ワーク・ファミリー・バランス / スウェーデン・オランダ・ドイツ / 多様な働き方 / 家族・ライフスタイルの多様性 / ケイパビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、スウェーデン、オランダ、ドイツにおける、①働き方の多様性、と②家族とライフスタイルの多様性、の二つの視座からワーク・ファミリー・バランス(WFB)をめぐる取組みと実勢のあり方を捉え、就労者が自己のWFBに向けたケイパビリティを行使し、家族とともにウェルビーイングを享受できる社会の仕組みを探ることを目的としている。 平成30年度は、第一に、前年度に上記三か国で実施したウェブ(WEB)アンケート調査ならびにスウェーデンで子育て世代の男女を対象に実施したインタビュー調査で得られた知見を整理した。 第二に、オランダ調査として、同国の異性カップル世帯の男女各3名(こども有・無/フルタイム・パートタイム就労)、ひとり親の男女各1名、同性カップル世帯の男女各1名の合計10名を調査対象者として選定し、まず事前アンケート調査を行った上で、現地でインタビュー調査(Semi-structured:半構造的)を実施した。事前アンケート調査は、上述のウェブ調査を基に対象者の家族状況を考慮して作成した。また、オランダに本社を置く民間企業1社でWFBに向けた取組みと社員の働き方の実態に関するヒアリング調査を実施し、現地の研究協力者との意見交換も行った。同オランダ調査の結果を踏まえ、同国における働き方とライフスタイルの多様性に関する知見をより一層深化させるべく、平成31年度に現地で子育て世代の男女への補足調査を行うこととし、その準備に着手した。 第三に、平成31年度に実施予定のドイツ調査に向けた準備に着手し、現地のインタビュー協力者の選定作業を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成30年度にオランダで子育て世代の男女を対象に実施した調査のプロセスで得た経験を踏まえ、平成31年度に実施予定のドイツ調査の協力者選定作業に着手した。またオランダ調査のためアムステルダムに滞在中、民間企業へのヒアリング調査を行い、同国の職場レベルでのワーク・ファミリー・バランスをめぐる最新動向についての知見を深めた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に実施したオランダ調査ならびにその前年度に実施したスウェーデン調査の結果から得られた知見を踏まえ、家族とライフスタイルの多様性を包摂するワーク・ファミリー・バランス(WFB)のあり方をさらに探求していく。平成31年度は、ドイツ調査に加え、オランダの補足調査を実施することとしている。 各国のキャリアパスのメカニズムも理解した上で、男女とも仕事と家庭生活の双方を無理なく選択し、所定労働時間内の就労を通じてウェルビーイングを享受できる、多様性に対応したWFB社会の構築に向け、日本が今後取るべき方向性を探っていく。
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Research Products
(11 results)