2019 Fiscal Year Annual Research Report
自国史を越えた歴史認識の共有をめざす日韓共通歴史教材の発展的研究
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16H03801
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
田中 暁龍 桜美林大学, 資格・教職センター, 教授 (30511852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 知子 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10325433)
國分 麻里 筑波大学, 人間系, 准教授 (10566003)
鈴木 哲雄 都留文科大学, 教養学部, 教授 (20374746)
山口 公一 追手門学院大学, 経済学部, 教授 (20447585)
山崎 雅稔 國學院大學, 文学部, 准教授 (40459392)
小瑶 史朗 弘前大学, 教育学部, 准教授 (50574331)
小松 伸之 清和大学, 法学部, 准教授 (80609777)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 歴史教育 / 日本史 / 韓国史 / 教材学 / 国際理解教育 / 社会科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日韓両国の歴史研究者と教育研究者、現場教師の共同作業により、両国の学校現場で実践的に使用することができる共通の歴史教材を作成することで、先史~現代の全時代を対象に、資料と「問い」から構成される新教材作成に取り組むことである。そして、この教材を通して、高校生の歴史認識に直接的かつ総合的に働きかけ、両国の歴史的葛藤を乗り越えるための具体的素材を日韓の教育現場に提供することを目指した。 本研究では、日韓歴史共通教材の開発にあたり、日本側と韓国側に国内研究組織を立ち上げ、各国内の研究組織で予備的作業を進め、2016年度以降、1年に1、2回のペースで、日韓国際シンポジウムを開催し、議論を深めていった。初年度の2016年度は育成すべき資質・能力を明確化するとともに、教材リストを作成し、授業実践を通じた検証作業の方向性を定めた。2017・18年度は、教材リストに基づき教材の開発と相互検討・修正を具体的に進めるほか、授業実践による検証作業に取り組んだ。最終年度の2019年度には、日韓国際シンポジウムの成果をもとに、総合的な修正作業を進め、その成果として、2020年2月15日、『日韓歴史共通教材 調べ・考え・歩く 日韓交流の歴史』を明石書店より刊行した。 本書は、「文化にふれる」「前近代の交流をたどる」「近現代の交流をたどる」「日本と韓国を歩く」の4章から構成され、先史から現代に至る日韓交流史のトピックスを扱うだけでなく、日韓の歴史問題にかかわる今日的課題や日常生活にかかわる文化事象、地域教材等を駆使して相互理解を促すことを意図している。また、ビジュアルな資料を積極的に扱い、テーマに即した多様な「資料」と、探究学習を案内する「問い」を設定し、日韓の高校生の相互理解を深める一助となる教材を作成することができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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