2018 Fiscal Year Annual Research Report
Feasibility Study for SiC/SiC composite as the Target Material for High-power Proton Accelerators
Project/Area Number |
16H03994
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
牧村 俊助 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 技師 (10391715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 峻秀 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00418766) [Withdrawn]
佐藤 朗 大阪大学, 理学研究科, 助教 (40362610)
中里 直史 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (70714864)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | SiC材 / 標的材 / トリチウム / 熱衝撃 / 製造法 |
Outline of Annual Research Achievements |
大阪大学RCNP施設で高エネルギー照射したSiC材料と黒鉛材料に関して、トリチウムの放出量の温度依存性を計測する実験を実施した。高エネルギー陽子照射によって生成されたトリチウム量はモンテカルロ解析と整合性が取れている。純SiC(CVD-SiC)材からは、ほとんどトリチウムは放出されないことが分かった。一方で複合材料化されたNiTE-SiC/SiC材からは800℃を超えたあたりから放出されることが判明した。この挙動は黒鉛材と同じような傾向を示しており、マトリックスに使用している黒鉛の影響だと推測している。 陽子照射試料に関して陽電子消滅法による照射欠陥挙動の温度依存性を計測した。S-パラメーターの温度依存性から黒鉛では900℃の昇温に伴い照射に伴う欠陥が回復することが確認できたが、純SiC, NITE-SiC/SiCともに回復しないことが判明した。同時にS-Wパラメーターの相関関係から、欠陥と水素原子が互いに相関している現象が示唆されている。理論による検証が期待される。 NITE-SiC/SiCへのCVD-SiC被覆が耐酸化性能を向上させる成果に関して論文化を行った。 CERN HiRADMAT高エネルギー陽子照射施設においてNITE-SiC/SiCの耐熱衝撃試験を行った。照射後試料のSEM観察によって、短パルスの2000℃の温度上昇で発生する熱衝撃で亀裂は発生するが、亀裂の進展は広がらない事が確認できた。複合材料化によって、SiCが本来抱える脆性の課題が解決されており、パルス陽子ビームに対する標的材料へ応用可能である事が確認できた。 実際の陽子加速器であるJ-PARC COMET標的やニュートリノ生成標的に使用するためには円柱形状の標的材を製造する必要があるが、NITE-SiC/SiC材によって円柱形状の標的模擬体を製造することが出来た。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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