2018 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of air pollution over Asis and effects of trannsboundary pollution: Comparison of satellite measurements and ACTM simulations
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16H04051
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
林田 佐智子 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (70180982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山地 一代 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (40399580)
関山 剛 気象庁気象研究所, 環境・応用気象研究部, 主任研究官 (90354498)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 対流圏オゾン / 衛星観測 / OMI / 領域化学輸送モデル / エミッションインベントリー |
Outline of Annual Research Achievements |
中国の大気汚染は極めて深刻であり、その日本への越境影響は喫緊の重要な研究課題である。申請代表者らは、EOS Aura衛星に搭載されたOMIセンサーから導出された対流圏下層のオゾンデータを分析し、世界で初めて中国 上空における下層大気中のオゾンの時空間変化をマップとして示すことに成功した(Hayashida et al., ACP. 2015)。初年度 には、過大評価されている可能性のあるデータを取り除くスクリーニングに成功した。次年度にはこの成果を踏まえ、スクリーニングを行った後の信頼性の高いデータだけを集めたデータセットを 作成し、中国上空における季節変動シグナルの解析をクラスター解析手法を用いて行った。その結果、華北平原や四川盆地等、特徴的な季節変動を示す領域を分離した(Hayashida et al.,,AE. 2018)。対流圏下層で夏季にオゾン濃度が顕著に高くなる領域は二酸化窒素のエミッションが多いと推定されている地域と非常によく対応していた。こ の結果は、OMIの下層オゾンデータに十分な信頼性があることを示すと共に、華北平原や四川盆地で強いオゾン汚染が繰り返し発生していることを示している。 最終年度は、これら観測データ解析に基づく結果を踏まえ、シミュレーションの立場から、環境政策によって期待されるオゾン濃度変化が衛星観測から検知できる可能性があることを示した。その結果は国際誌に投稿し、現在査読中である (Kajino et al.,under review)。また、中国華北平原における農業残渣焼却による大気汚染物質発生の推定を行い、2016-2017年に中国の政策によると見られる火災検知数の急激な減少を発見し、大気汚染物質放出量の年次変化を推定した新たなエミッションインベントリ~を作成した(Yamaji et al., IGAC, 2018)。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)