2016 Fiscal Year Annual Research Report
Parallel Assessment of Genetic Diversity across Full Range of Species in Riverine Communities Using Next-Generation Sequencing
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16H04437
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡辺 幸三 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (80634435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹門 康弘 京都大学, 防災研究所, 准教授 (50222104)
加藤 幹男 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 教授 (30204499)
八重樫 咲子 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 特別研究員 (30756648)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遺伝的多様性 / 次世代シークエンシング / 生態系 / 流域 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題1「サンプリングと環境調査」では、重信川流域(愛媛県)および愛媛県内の貯水ダムの上下流河川地点で,河川底生動物のサンプリングと多項目におよぶ環境調査を実施した。調査地点の選定は、対象河川の分断・孤立を起こしている潜在的要因として「貯水ダム」、「砂防ダム」、「瀬切れ」の3つに着目し、これらの影響を網羅的に調査できるように調査デザインを考案した。 底生動物はDフレームネットおよびコドラードネットで採取した。採取標本は99%エタノールに保存し,実態顕微鏡観察で形態分類分を同定した。さらに、水中の栄養塩濃度や有機物濃度等の水質項目、流速や河床材料の粒径分布等の物理環境項目、粒状性有機物濃度や付着藻類量等の底生動物の餌環境項目など、幅広い環境項目を現地調査した。
課題2「遺伝子頻度推定法の開発」では、まず、先行研究のレビューを行って対象DNA領域を選定し、無脊椎動物種をより網羅的に増幅しやすいPCRプライマーを選定した。さらに、PCR効率をより高める温度条件や試薬条件を選定した。次世代シーケンシングで解読される各DNA配列が,どの段階の サイクル数のPCRに由来するかわかるようにするために認識コードをプライマー配列に加えるアダプターのライゲーション効率を高めるための条件を探索した。本手法の検証のために用いる人工鋳型DNAミックスを準備するために,課題1で重信川流域等から採取した複数種の数~数10個体のDNA塩基配列を解読した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたサンプル採取と環境調査は予定の地点で行うことができた。サンプルの形態同定もスムーズに終わり、次世代シークエンシング解析のライブラリー作成と次世代シークエンシング解析データの取得ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代シークエンシング解析により得られるデータ量が膨大であり、より計算効率を高いアプリケーションを使用するなどの工夫が必要である。データ解析のパイプラインの向上のために、共同研究者ならびに国内外の研究者との積極的な情報交換・情報共有が必要である。
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Research Products
(30 results)