2017 Fiscal Year Annual Research Report
海上物流ビッグデータを利用した船舶開発・建造戦略検討支援システムに関する研究
Project/Area Number |
16H04602
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
濱田 邦裕 広島大学, 工学研究科, 教授 (40294540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 充 広島大学, 工学研究科, 教授 (40195293)
平田 法隆 広島大学, 工学研究科, 助教 (80181163)
武市 祥司 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 教授 (90291319)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 船舶設計システム / 海上物流 / 基本計画 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では船舶位置情報,港湾情報,船舶情報,航路情報および貿易情報等の海上物流に関するビッグデータを総合的に利用し,その整合性を確認することで,全世界の船舶の運航状況や貨物の積載・輸送状況をリアルタイムに把握することができる海上物流データベースを構築する.さらに,海上物流データベースを利用して,全世界的な船舶の利用状況やトレンド,受給バランスの変化等の把握を可能にするとともに,代替えを加速する船舶や新規需要の開拓が見込める船舶など,船舶の開発・建造戦略が海運市場や船舶の需要に与える短期的・長期的影響を検討できるシステム環境を開発する. 平成29年度は昨年度の研究計画に立脚し,以下の研究を実施した. 1)海上物流データベースの拡張:平成28 年度の研究では日本―オーストラリア航路に限定していたが,本年度は海上物流データベースを全世界-日中韓へと拡張した. 2) 船舶開発・建造戦略検討支援システムの開発:海上物流データベースの情報を利用して現実の配船を再現することのできる配船モデルを定義する.配船モデルは荷主モデル・船主モデルおよび船社モデルから構成され,これらのモデルは海上物流に関わる各種データに基づき,統計解析と機械学習を利用することにより定義する.さらに,これらのモデルを利用して新たな船舶が開発・建造された際に,配船計画がどのように変化するかをシミュレートすることにより,船舶の開発建造戦略の検討を支援する.本年度は日本―オーストラリア航路に限定して開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実績は,交付申請書に記載した研究実施計画と合致するものであり,当初の計画通り順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の研究成果に立脚し,平成30年度は以下の研究を実施する. 1)海上物流データベースの検証・改善と他船型への拡張:記述されるデータの有効利用およびデータの信頼性という観点から,昨年度までに開発した海上物流データベースには幾つかの課題があることが明確になっている.これらの課題を解決するとともに,バルクキャリア以外の船型への拡張を試みる.また,データベースの変更に伴い,海上物流データの生成支援システムも改良する. 2) 船舶開発・建造戦略検討支援システムの拡張:昨年度の研究では日本―オーストラリア航路バルクキャリアの定期船に限定して開発・建造戦略検討支援システムを開発したが,本年度は不定期船や他の船種にも対応できるよう,船舶開発・建造戦略検討支援システムを拡張する. 3)妥当性の検証と研究の総括:上記1),2)で開発したシステムの妥当性を検証し,研究で得られた知見を総括する.
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Research Products
(8 results)