2017 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of brain functions by phagocytic astrocytes
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16H04669
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小泉 修一 山梨大学, 大学院総合研究部(医学域), 教授 (10280752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
繁冨 英治 山梨大学, 大学院総合研究部(医学域), 助教 (00631061)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アストロサイト / 貪食 / 脳卒中 / リモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
グリア細胞の脳機能における重要性が明らかにされつつある。本研究では、脳卒中後の脳内リモデリングの過程で、アストロサイトの新しい機能「貪食能」を獲得し、それが脳機能の制御に重要であることを見いだした。 脳の貪食細胞としては、ミクログリアが重要であることをすでに報告している(Koizumi et al., Nature 2007)。ミクログリアが貪食により、死細胞やその破片を除去することで、脳は恒常性を維持することができる。しかし、アストロサイトも脳卒中等の特殊な条件下では、貪食能を獲得できることを明らかとした。軽度の脳虚血(MCAO)の後、虚血の中心部の死細胞周辺には、ミクログリアが集積し、貪食によりそれらを除去する。しかし、虚血中心部の周辺部、いわゆるペナンブラ領域には、アストロサイトが集積していた。このペナンブラ領域アストロサイトは、貪食能を獲得し、機能不全に陥っている神経細胞の不要なシナプス等を取り除き、その後のリモデリングを積極的にコントロールしていることが明らかとなった。 本年は、アストロサイトが貪食能を獲得するのに必須の分子として、ABCA1を見いだした。ABCA1は脳卒中後のペナンブラ領域で、アストロサイト特異的に発現が亢進した。In vitroアストロサイトでは、このABCA1依存的にアストロサイトの貪食が亢進し、ABCA1欠損により貪食が抑制された。このようにアストロサイトは、ABCA1依存的な貪食能を獲得し、脳卒中後のリモデリングを制御している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
アストロサイトの貪食獲得分子として、ABCA1を見いだした。また、このABCA1をアストロサイト特異的に欠損させた動物を作成し、まずはin vitroで貪食能の必須分子であることを明らかにできたことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
アストロサイトの貪食能を制御する分子として、ABCA1を見いだし、そのアストロサイト特異的な欠損動物を作成することができた。今後は、本アストロサイト特異的ABCA1欠損動物をもちいて、(1)貪食能との関連性解明、(2)ミクログリアの貪食作用との生理的な意義の違いの解明、(3)アストロサイト貪食能が生理機能・病態生理機能に与える影響の解明、(4)他疾患との関連性についての解明、等につなげる予定である。
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Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Role of Purinergic Receptor P2Y1 in spatiotemporal Ca2+ dynamics in astrocytes.2018
Author(s)
Shigetomi, E., Hirayama, J, Y., Ikenaka, K., Tanaka, K., Koizumi, S
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Journal Title
J Neurosci
Volume: 38(6)
Pages: 1383-1395
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Transformation of neuroprotective astrocytes by microglia via P2Y1 receptor down-regulation.2017
Author(s)
Shinozaki, Y., Shibata, K., Gachet, C., Ikenaka, K., Tanaka, KF., Koizumi, S.
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Journal Title
Cell Rep.
Volume: 19 (6)
Pages: 1151-1164
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Purinergic dysregulation causes hypertensive glaucoma-like optic neuropathy.2017
Author(s)
Shinozaki, Y., Kashiwagi, K., Namekata, K., Takeda, A., Ohno, N., Robaye, B., Harada, T., Iwata, T., Koizumi, S.
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Journal Title
JCI Insight.
Volume: 2(19)
Pages: e93456
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Microglia-induced astrocytic P2Y1 receptor down-regulation causes astrocyte scar formation2017
Author(s)
Shinozaki, Y., Shibata, K., Shigetomi, E., Yoshida, K., Ikenaka, K., Tanaka, F, K., Koizumi, S
Organizer
第60回日本神経化学会大会
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