2018 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism by which phosphatidylserine regulates recycling endosomal function
Project/Area Number |
16H04782
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田口 友彦 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (10300881)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リサイクリングエンドソーム / ホスファチジルセリン / YAP / E3リガーゼ / 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
リサイクリングエンドソーム(RE)に豊富に存在するリン脂質ホスファチジルセリン(PS)の近傍タンパク質として385種類のタンパク質を同定したが(Matsudaita et al., Nature Commun 2017として公表)、この中には12種類のSer/Thrホスファターゼが含まれていた。PP1ファミリーに属するホスファターゼ(6種類の調節サブユニットPPP1R8、PPP1R9A、PPP1R10、PPP1R12A、PPP1R13A、PPP1R37と3種類の触媒サブユニットPP1A、PP1B、PP1C)とPP2ファミリーに属するホスファターゼ(2種類の調節サブユニットPPP2R1A、PPP2R5Dと1種類の触媒サブユニットPPM1G)である。The Cancer Genome Atlas Programで公開されているデータの解析から、この12種類のホスファターゼのうちPPP1R12AとPP1Bはその発現量と乳がんの悪性度に相関が認められた。 この2種類のホスファターゼが細胞増殖・YAPシグナルに関与するかどうか検討を行なった。YAP依存的に増殖する乳がん細胞MDA-MB-231でPPP1R12AおよびPP1Bをノックダウンしたところ、細胞増殖が劇的に抑制され、YAPの不活性型であるリン酸化YAP(p-YAP)が増加した。一方、YAP非依存的に増殖する乳がん細胞MCF-7では、PPP1R12AおよびPP1Bのノックダウンは、細胞増殖に影響を与えなかった。 ついで、 PPP1R12Aの細胞内局在を検討したところ、REを含む核近縁部のオルガネラに局在していることが示唆された。REの細胞質側脂質層に存在するPS量は、PS flippaseであるATP8A1の制御をうけているが、ATP8A1をノックダウンしたところ、PPP1R12AのRE局在が減少する傾向を見出した。以上により、PPP1R12AホスファターゼがPS依存的にREに局在し、YAPの脱リン酸化を行うことでYAPシグナルを正に制御していることが示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Book] 実験医学2019
Author(s)
田口友彦、向井康治朗
Total Pages
10
Publisher
羊土社
ISBN
978-4-7581-2241-2
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[Book] 実験医学2018
Author(s)
田口友彦、小林俊彦、反町典子、仁木隆裕
Total Pages
5
Publisher
羊土社
ISBN
978-4-7581-0371-8