2020 Fiscal Year Annual Research Report
Big data ecology for understanding host-pathogen interaction from sequence data
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16H04845
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩見 真吾 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (90518119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立木 佑弥 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (40741799)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 進化シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ハイブリッド力学系により記述された数理モデルおよびその理論(理論生態学)とビッグデータに値する情報として蓄積しつつある病原体の遺伝子配列情報(感染症疫学)を、データ同化の手法(計算機科学)により融合させる事で感染症の流行を予測する研究を実施したまず、基礎研究として、開発したハイブリッド力学系による数理モデルとコンピュータシミュレーションを用いて、現代まで蓄積されている季節性A型インフルエンザの遺伝子配列データを解析した。これまで季節性インフルエンザの流行動態を考える場合、ウイルスの多流行株やそれに対する宿主の感染履歴・免疫記憶を網羅的に記述する個体ベースシミュレーション(IBM)と呼ばれる手法が多く用いられてきたが、申請者たちのアプローチはこの点を大きく異なる。また、従来のインフルエンザの遺伝子配列データを用いた研究は、本質的に統計モデルを駆使したバイオインフォマティクス研究であった。これらの研究では「データの再現性」に優れている一方で、「将来予測」という観点では懐疑的である事が指摘されている。本課題では、生態学で歴史的に用いられる個体群動態の理論とデータ同化の手法を相補的に融合させる事で、データの再現性と将来予測の双方にブレークスルーを起こす可能性が示唆された。他方、応用研究として、提案したアプローチは、季節性インフルエンザへの適応に限定されない。特に、COVID-19が出現したことを受け、開発したアプローチを発展させて、SARS-CoV-2の進化動態を予測する進化シミュレータの開発にも着手した。早期の流行予測により、医療体制の整備、個人保護具・抗ウイルス薬の最適分配、被害規模の推定等が可能になれば、感染症対策を大きく改善する事に貢献できる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Should a viral genome stay in the host cell or leave? A quantitative dynamics study of how hepatitis C virus deals with this dilemma2020
Author(s)
S. Iwanami, K. Kitagawa, H. Ohashi, Y. Asai, K. Shionoya, W. Saso, K. Nishioka, H. Inaba, S. Nakaoka, T. Wakita, O. Diekmann, S. Iwami, and K. Watashi
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Journal Title
PLOS Biology
Volume: 18
Pages: e3000562
DOI
Peer Reviewed
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