2017 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク化された個別見守りによる豚の呼吸器感染症拡散防止システム
Project/Area Number |
16H05008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水谷 孝一 筑波大学, システム情報系, 教授 (50241790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善甫 啓一 筑波大学, システム情報系, 助教 (70725712)
若槻 尚斗 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40294433)
前田 祐佳 筑波大学, システム情報系, 助教 (20650542)
竹前 喜洋 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, 主任研究員 (10584386)
西藤 岳彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, 研究領域長 (00263393)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 呼吸器感染症 / センサネットワーク / ブタインフルエンザ / 見守りシステム / 省人化 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
課題B-1 インフルエンザウイルス感染豚体の24時間見守り計測 A型インフルエンザウイルス(AIV)を感染させたSPF(Specific Pathogen Free)豚から課題A-1及びA-2で構築したシステムを用いたデータ収集(運動量、発熱)を実施する。研究分担者である西藤らは,これまでに一部のAIVを単独で感染させたSPF豚が感染後3日から9日にかけて,くしゃみや元気消失の症状を呈することを確認している。しかしながら,目視による症状観察では,観察者の入室に起因する緊張から症状が緩和するため,正確な症状観察は困難である。本課題では,AIVを接種したSPF豚を14日間24時間体制で咳・くしゃみ及び臨床症状(運動量・発熱データ)を前記検出システムで計測する。豚で循環するAIVには,様々な遺伝型が知られているため,2016年度から2017年度にかけては,遺伝型の異なるAIVを単独感染させた豚の臨床症状のデータ収集を行った。また,課題Aで構築したシステムの改良を図った。
課題A-4 組み合わせによる見守りシステムの簡易化 課題A-3 見守りシステムのネットワーク化により,それぞれのセンサーに要求されるスペックを下げることが出来る。特に熱画像処理に堪える解像度のサーモグラフィーは依然として効果で有り,本研究が達成させた暁に出来るスマート豚舎が,一般普及しづらい価格に陥りやすいことが想像できる。一方,低解像度のサーモグラフィーでの計測となるとそれぞれの画素で計測される温度は,豚体領域と背景領域の平均値となってしまい,正確な体温の計測が困難となる。そこで,カメラとの組み合わせ,豚体の輪郭を把握し,移動する豚体面積を利用することにより,低解像度のサーモグラフィーで体温を推定する技術を構築した。また,これに合わせて豚体の姿勢を検出する基礎技術の検討も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題B-1 インフルエンザウイルス感染豚体の24時間見守り計測 を2週間に渡って行い,遺伝型の異なるAIVを単独感染させた豚の臨床症状のデータ収集,顕在化する症状の検出に取り組んだ。この大規模データは今後,機械学習による自動判別を行い,臨床症状とセンサーデータを連結させる予定である。 また,課題A-4 組み合わせによる見守りシステムの簡易化 の実施も行った。当初計画であった低解像度サーモグラフィーによる豚の運動量計測に加えて,カメラによる豚の行動を自動判別するシステムにも現在取り組んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は引き続き,課題 B-2 インフルエンザウイルスと他の病原体が共感染した豚の見守り計測,課題 B-3 異なる兆候の発見,課題 A-5 見守りシステムの改善 に取り組む予定である。
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Research Products
(5 results)