2017 Fiscal Year Annual Research Report
Two compartment model for lung cancer
Project/Area Number |
16H05167
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
谷田部 恭 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (90280809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂尾 幸則 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (00274605)
樋田 豊明 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (80250249)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腫瘍病理学 / 肺癌 / 分子生物学 / 腺癌 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでわれわれは肺癌の発生機序について、発生母地の生物学的違いに基づくtwo compartment modelを提唱してきた。近年他施設からもこのモデルによって説明可能となる結果が多く報告され、蓄積されつつある細々とした知見がこのモデルによって生物学的な意味をもって統合できる可能性を示している。本研究では、これまでの我々の解析で明らかにしてきたがん化機序とそのモデルとの関係を検証するとともに、4つのテーマ(#1.mutation loads/burden, #2. Unique translocations, #3. Cis-type amplification, #4. Stepwise progression model)に沿って検討を遂行することを企てている。これまでの進捗としては、課題#1について、次世代シークエンサーでの網羅的遺伝子変異検索をスタートし、mutation burdenの基礎となる遺伝子変異情報を蓄積しつつある。また、対応する免疫チェックポイント阻害剤に対する薬剤応答性を含む臨床情報との関連付けを進めつつある。課題#2については、ドライバー変異がない症例の抽出を完了したことから、Oncomine comprehensive cancer panelでの解析を始め、複数例の解析を終了している。さらに解析を進め、新規知見を見出していきたい。課題#3. Cis-type amplificationの検討においては、シークエンスリードにおけるSPNsを利用して遺伝子増幅におけるtypeを決定できることをパイロットスタディーで検証することができた。この方法を用いて増幅様式を調べ、遺伝子増幅のメカニズムを明らかにしていきたい。課題#4についての基本構想については、書籍の章としてその基本となる概念および仮説をまとめることができ、発表することができた。さらに、これまで蓄積されている知見について打ち立てたモデルに当てはめて再検討を行い、このモデルの構想を更に発展していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4つのテーマ(1.mutation loads/burden, 2. Unique translocations, 3. Cis-type amplification, 4. Stepwise progression model)に沿って検討を遂行する計画であるが、課題#1について、次世代シークエンサーでの網羅的遺伝子変異検索をスタートし、mutation burdenの基礎となる遺伝子変異情報を蓄積した。また、対応する免疫チェックポイント阻害剤に対する薬剤応答性を含む臨床情報との関連付けを進めつつある。課題#2については、ドライバー変異がない症例の抽出を完了し、Oncomine comprehensive cancer panelでの解析を始め、複数例の解析を終了している。抽出症例について引き続いて解析を進めていきたい。課題#3. Cis-type amplificationの検討においては、シークエンスリードにおけるSPNsを利用して遺伝子増幅におけるtypeを決定できることをパイロットスタディーで検証することができた。課題#4についての基本構想については、書籍の章としてその基本となる概念および仮説をまとめることができ、発表することができた(Tsao MS, Kerr MK, Dacic S, Yatabe Y, Hirsch F. IASLC Atlas of PD-L1 Immunohistochemistry Testing in Lung Cancer North Fort Myers, FL: Editorial Rx Press; 2017)。課題#3では若干遅れているが、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
課題#1については、変異情報の蓄積を進めるとともに、進めつつある対応する免疫チェックポイント阻害剤に対する薬剤応答性を含む臨床情報との関連付け、その関係を明らかにしたい。また、それらを解析する手法について情報処理的な側面についても協力者を探しつつ推進したい。課題#2については、ドライバー変異がない症例の解析をさらに進め、新規知見を見出していきたい。課題#3については、シークエンスリードにおけるSPNsを利用して遺伝子増幅におけるtypeを決定できたため、この方法を用いて増幅様式を調べ、遺伝子増幅のメカニズムを明らかにしていきたい。課題#4については、これまで蓄積されている知見を、打ち立てたモデルに当てはめて再検討を行い、このモデルの構想を更に発展していきたい。
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[Book] 肺がんALKおよびROS1検査のための IASLCアトラス2017
Author(s)
Ming Sound Tsao, MD, FRCPC Fred R. Hirsch, MD, PhD Yasushi Yatabe, MD, PhD
Total Pages
128
Publisher
An IASLC publication published by Editorial Rx Pres