2017 Fiscal Year Annual Research Report
医学教育アウトカム評価法としてのカルテピアレビューシステムの展開
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16H05209
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
亀岡 淳一 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (30261621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 大輝 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 講師 (30769617)
菊川 誠 九州大学, 医学研究院, 講師 (60378205)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アウトカム評価 / カルテ / ピアレビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
「初期研修を大学病院で行った場合と市中病院で行った場合のその後の診療の違いは何か」の研究へ向けて、全国の研修病院に協力を依頼し、これまでに確立したカルテピアレビュー法にて、実施する予定であった。
平成29年7月10日にコアメンバーおよび評価者4名が東北大学東京分室に集まり議論した。1)3年目の後期研修医が単独で外来診療を行っている病院が少ないこと、2)大学病院で2年間初期研修を行って3年目に市中病院で後期研修を選択する医師が少ないこと、などの理由でなかなか進捗していないことを報告し、対策を検討した。独立して診療している後期研修医が少ない点に関しては、ER(夜間救急患者診療)に対象を限定する方針とした。大学病院研修後の後期研修医と市中病院研修後の後期研修医が混在している病院が少ないことに関しては、少ないながらも存在する情報を得たため、まず、そこに依頼してpilot studyを行い、結果を参考に、対象を拡げる方針となった。 同年9月6日にコアメンバー3名が集まり議論した。前回候補として挙げた病院に依頼したところ、「最近研修システムが変更となり協力できない」という返答であった。そこで、全国の大学病院・市中病院にアンケートを送付し、後期研修医の診療に関する情報を得て、それに基づき候補病院を選択する方針となった。 同年12月25日にもコアメンバー4名が集まり、討論を重ねた。アンケートの負担が大きすぎる点が問題となり、アンケートもERに限定して負担を軽減する方針とした。新専門医制度が発足し、状況が変化しつつあるが、「外来研修はむしろ強化されつつあり、その評価方法のニーズはむしろ高まるのではないか」という意見が出され、新たな候補病院として11の大学病院と8つの市中病院が挙げられ、アポイントをとり依頼を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画が遅れている最大の理由は、3年目の後期研修医が単独で外来診療を行っている病院が当初予測したよりはるかに少なく、予定していた全国の研修病院からの協力がなかなか得られない点にある。たとえば、7月7日に東京のA病院を訪問し研究協力を依頼したが、後期研修は夜間当直を除いて外来診療を担当していないこと等から協力を得ることはできなかった。また、研究代表者が、平成29年4月に、東北大学医学教育推進センターから東北医科薬科大学血液・リウマチ科に異動となり、血液内科学の診療・教育・研究の負担が倍増し、本研究へのeffortが大幅に減少した点が、第二の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目の後期研修医が単独で外来診療を行っている病院が少ない点に関しては、まず、全国82大学病院の教育責任者、および909の臨床研修マッチング参加病院の全部(あるいは一部)の教育責任者に、後期研修の実態を問うアンケートを送付する。アンケートを集計し、実態を解析した上で、病院を選択して、協力を依頼する。承諾が得られれば、これまでに確立してきたカルテピアレビュー法を実施する。
研究代表者の異動に伴いeffortが減少した点に関しては、研究分担者をはじめ関係者の協力を求めて進めていく。さらに、事務補助員を雇用して、事務的手続きの円滑な管理を図る方針とした。
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Research Products
(1 results)