2019 Fiscal Year Annual Research Report
医学教育アウトカム評価法としてのカルテピアレビューシステムの展開
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16H05209
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
亀岡 淳一 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (30261621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 大輝 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 講師 (30769617)
菊川 誠 九州大学, 医学研究院, 講師 (60378205)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 外来研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
教育の評価には、インプット評価(どのような教育が施されているか)、アウトプット評価(終了時にどのような能力が獲得されたか)、アウトカム評価(長期的にどのような人材を生み出したか)の3種類がある。日本の医学教育において、前2者は検討されてきているが、アウトカム評価(医師になってからどのような診療をしているか)はほとんどなされていない。そこで我々は、長期アウトカム評価のツールとしてのカルテピアレビューシステムの開発に取り組み、信頼性(Tohoku J Exp Med 233:189-95, 2014)・妥当性(Tohoku J Exp Med 248:253-60, 2019)を確立してきた。次のステップとして、このシステムを用いて、当初の目的である「初期研修を大学病院で行った場合と市中病院で行った場合で診療に違いはあるか」等を、専攻医(卒後3年目)を対象に検討する計画である。
この研究は、主に(最終的に入院となった)新患外来患者の外来カルテを(数名の)評価者が閲覧して診療を評価するシステムであるため、専攻医(卒後3年目)が(少なくとも一部の科で)独立して外来診療している病院が対象条件となる。ところが、これまでの調査で、専攻医が独立して新患外来患者を診療している病院は予想外に少ないことがわかった。そこで、この研究の実施可能性を検討する目的と、日本の外来研修の現状を把握する目的で、全国82の大学病院および497の市中病院を対象に、専攻医の外来診療に関するアンケートを実施することにした。
今年度は、東北地方の4病院(2大学病院、2市中病院)を対象にpilot studyを実施し、アンケートの準備を行った。結果は、卒後3年目専攻医の外来独立診療は、市中病院で大学病院より高い傾向を認め、診療科によっても差がある(消化器内科等は高く、血液内科等は低い)ことが示唆された。また、pilot studyの対象病院の教育担当者からアンケート実施にあたっての貴重なsuggestionsを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第一に、当初の予想に反して専攻医が独立して外来診療を行っている病院が少なかったこと、第二に、専門医制度の改革が進み専攻医の外来研修が推奨されている中、各施設で研修プログラムが改変されつつあること、第三に、コロナ禍において、他施設を直接訪問しての密な打ち合わせが困難であったこと、等が挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
pilot studyで得たsuggestionsを参考に、全国579(82大学病院、497市中病院)の研修担当責任者宛てにアンケートを送付し、回収して集計する。その結果をもとに、全国のいくつかの施設(大学病院および市中病院)において、我々のカルテピアレビューシステムを用いて、専攻医の外来診療を評価し、結果を解析する。
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Research Products
(1 results)