2017 Fiscal Year Annual Research Report
Epidemiological research on women's work, ovulation disorder, birth complications and breastfeeding
Project/Area Number |
16H05262
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
野村 恭子 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (40365987)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平池 春子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (30771258)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 女性 / 就労 / 妊娠 / 栄養 / 体重 / 児の成長 / 母乳栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1【排卵異常研究】:某大学病院に勤務する看護師155人(平均年齢28.3歳)を解析対象としたところ,過重労働の指標の中で、重量物の持ち上げ回数が中央値以上の高値群では低値群に比べ,有意にP4が中央値未満であった。職業ストレスの指標であるJob strainが中央値以上の高値群では低値群に比べ,有意にLHが中央値以下であった。解析の結果、就労の形態と女性ホルモン値や排卵機能が一部関連があることが示唆された。 研究2【分娩アウトカム研究】日赤医療センターより提供を受けた約6,000件のデーターセットにて、妊娠前の母体体重ならびに妊娠期間中の体重増加量について、日本の妊娠期の至適体重増加チャートとIOM(institute of Medicine)の推奨基準値を比較した。やせ群の体重増加不良群ではLight for date (LFD)のリスクが、過体重・肥満群では, Heavy for date (HFD)のリスクがともに上昇した。多重ロジスティック回帰モデルを利用したROC曲線では、標準体重群のLFD, HFDのカットオフ値を算出した(Sci Rep, Nomura, et al. 2017)。 研究3【母乳育児の分娩後追跡調査】:都内大学病院で正期産単胎を出産した基礎疾患を持たない母親の計約130名を対象とし、分娩後6か月時点まで追跡し、母親の栄養摂取状況について検討した。国民健康栄養調査の授乳婦の特別集計と差がないことを確認したうえで、2020年の食事摂取基準に比べて低く、授乳婦の栄養摂取状況は不良であった。また日赤医療センターから提供を受けた約6,000件のデーターセットで解析したところ、妊娠前母体の体重は肥満であると1か月時点での完全母乳の確立が有意に抑制されることを疫学研究にて確認した(Nomura, et al. Nutrition, 2018)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究1の女性の就労が与える排卵異常への影響については、月経周期3サイクルと夜勤の影響で、体温計(基礎体温表)の回収にかなりの時間を要した。また今回の解析にて新たな懸案事項が確認された。それは対象となった看護師のほぼ全員が夜勤を行っており、夜勤をしていない例が含まれていなかったことである。夜勤は黄体機能に影響を与える可能性が示唆されているため、今年度に新規に協力施設から夜勤を行っていない女性労働者をリクルートし追加解析を予定している。 研究2の就労と分娩アウトカムについても、協力施設での倫理申請、リクルートで予想以上に遅れた。これは昨今の産科医不足のため、現場で研究リクルートや作業に従事する時間が取れず、協力施設には大変なお願いを強いることとなった。職業と分娩アウトカムについてのデーターベースが2019年に入手可能となったが、一部まだデーターに不足があり、協力施設に追加収集を依頼している。 研究3は無事終了した。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は3つの研究により構成されている。 研究1は女性の就労が与える排卵異常への影響について検討するものである。某大学看護部の協力を経て、看護師200名が調査に参加した。月経周期3サイクルと夜勤の影響で、基礎体温表の回収に時間を要したが研究計画当初の予定通りの解析が終了した。今年度は学会発表と論文執筆・投稿の予定である。 二番目の研究は女性の就労が与える分娩アウトカムに対する調査である。データー提供をやっといただくことができ、データークリーニングから開始している。データーにはまだ一部不足している情報があり、この追加入手についても要請をしている。入手が困難な場合には、交絡因子の調整に限界がありながらも、職業と分娩アウトカムの記述疫学研究でデーターをまとめる用意はできている。 三番目の研究は母乳育児の分娩後1,3,6か月目の女性の就労が及ぼす影響について検討するものである。現在、母親の栄養摂取状況を国民栄養調査の授乳婦特別集計や、食事摂取基準と比較するほか、母乳分析の結果、児の成長に対しても分娩後1か月、3か月、6か月時点において分析をほぼ終了、論文化を行っている。
|
Research Products
(55 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Conditional Survival in patients with newly diagnosed metastatic hormone-sensitive prostate cancer.2018
Author(s)
Kyoko Nomura, Shintaro Narita, Shingo Hatakeyama, Masahiro Takahashi, Toshihiko Sakurai, Sadafumi Kawamura, Senji Hoshi, Masanori Ishida, Toshiaki Kawaguchi, Shigeto Ishidoya, Jiro Shimoda, Hiromi Sato, Koji Mitsuzuka, Tatsuo Tochigi, Norihiko Tsuchiya, Chikara Ohyama, Yoichi Arai, Kengo Nagashima, Tomonori Habuchi
Organizer
日本疫学会
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-