2017 Fiscal Year Annual Research Report
Pyrosequencing using liver biopsy specimens for evaluating pathogenesis of cholestatic liver diseases.
Project/Area Number |
16H05283
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
上野 義之 山形大学, 医学部, 教授 (70282126)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 外来性遺伝子 / 次世代シーケンシング / レーザーキャプチャーマイクロダイセクション法 / 胆汁うっ滞性肝疾患 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は主に前年度に引き続きパラフィン包埋切片からの次世代シーケンサーによるライブラリー作成用の核酸抽出を行なった。一部の症例ではレーザーキャプチャーマイクロダイセクション法による切り出しも可能であり、それらの検体では血清からの抽出核酸検体との整合性も比較検討した。その結果、細胞浸潤が多い検体では主にリンパ球由来の核酸検体が良好な品質で抽出されたのに比し、胆管上皮細胞由来の核酸検体は良及びその品質が不十分なためにそのままでは次世代シーケンサでのライブラリー作成が困難であることが判明した。核酸抽出が良好な検体からはピロシーケンスも可能となり、その結果これまでに報告のない細菌門に属する外来性微生物の16sRNA が同定された。これらについては、同一個体の経時的な追跡により、再現性を持って検出されたため、胆汁性肝疾患の病態形成との関連について、さらに検討を進めることとなった。さらに同遺伝子は血液中からも分離されたために、肝病理組織標本と血液という入手方法が全く異なるものでどちらが今後研究を展開する上で優位性があるかという検討を進めるために、主に血液由来の外来性遺伝子を同様の方法で検出する系の確立することも進めた。その結果、肝病理検体と同様なライブラリーを作成することが可能であり、大腸菌などの適切な内部コントロールを置いて、疾患特異性を肝病理標本と血液双方で進めて、検出方法の妥当性を検証し、われわれが確立した方法で十分に特異性があることを確認した。この技術を用いて、次年度ではさらに当教室で蓄積した症例で検証試験を実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
途中で、肝病理標本からの抽出に必要なレーザーキャプチャーマイクロダイセクション装置が故障して修理不能となり、代替え機が用意されるまでパラフィン包埋切片からの核酸抽出が不可能となったために、代用器が使用できるまでの約4ヶ月間その工程が遅れたため、全体の研究も遅れた。その後新機器が設置されたため核酸抽出も順調に実施されるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は今回開発した肝病理標本からの核酸抽出法と血液からの抽出法から、より多数の検体からの核酸標本を抽出して今回見出した外来性微生物由来の16sRNAの再現性を検証する。さらに、同様の手法で別の新規の外来性微生物由来の16sRNAを見出した場合には、その肝疾患への病態形成に意義についても経時的な変化及び臨床的な変化との相関などを含めて検討する。また一部の核酸がマッチングした微生物に関しては、その微生物特異的な検出法を確立するためにデジタルPCR装置などを用いて定量する系を導入するための基礎検討を行なう。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Activation of the Hypoxia Inducible Factor 1alpha Subunit Pathway in Steatotic Liver Contributes to Formation of Cholesterol Gallstones2017
Author(s)
Asai, Y. Yamada, T. Tsukita, S. Takahashi, K. Maekawa, M. Honma, M. Ikeda, M. Murakami, K. Munakata, Y. Shirai, Y. Kodama, S. Sugisawa, T. Chiba, Y. Kondo, Y. Kaneko, K. Uno, K. Sawada, S. Imai, J. Nakamura, Y. Yamaguchi, H. Tanaka, K. Sasano, H. Mano, N. Ueno, Y. Shimosegawa, T. Katagiri, H.
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Journal Title
Gastroenterology
Volume: 152
Pages: 1521-35
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Genome-wide association studies identify PRKCB as a novel genetic susceptibility locus for primary biliary cholangitis in the Japanese population2017
Author(s)
Kawashima, M. Hitomi, Y. Aiba, Y. Nishida, N. Kojima, K. Kawai, Y. Nakamura, H. Tanaka, A. Zeniya, M. Hashimoto, E. Ohira, H. Yamamoto, K. Abe, M. Nakao, K. Yamagiwa, S. Kaneko, S. Honda, M. Umemura, T. Ichida, T. Seike, M. Sakisaka, S. Harada, M. Yokosuka, O. Ueno, Y. et al.
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Journal Title
Hum Mol Genet
Volume: 26
Pages: 650-9
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research