2017 Fiscal Year Annual Research Report
看護と工学の協働による次世代型助産実践能力育成プログラムの開発
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16H05584
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
定方 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00179532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 悦 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20169410)
石田 真由美 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40361894)
田邊 裕治 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60143020)
小林 公一 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70296317)
坂本 信 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)
有森 直子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90218975)
関島 香代子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90323972)
西方 真弓 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90405051)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 助産実践能力 / 新人助産師 / アドバンス助産師 / 視線解析 / PBL / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
看護と工学の協働による次世代型助産実践能力育成プログラムは、周産期医療の担い手である助産師が助産実践能力を高めることで、周産期医療を安全に安心して担える新人助産師を育成することを目指している。今年度は、教育プログラムの骨子となるアドバンス助産師の実践知・スキルを視線解析・インタビュー調査をもとにデータを収集し、アドバンス助産師の観察・判断力の実態を把握し、視線解析と認知・行動プロセスについて分析し、アドバンス助産師の技に内包される観察・判断力・行動の要素の抽出を目指した。 今年度は主に二つの研究組織による活動を進め、教材設定検討グループは「状況設定」の画像、シナリオ、インタビュー手順を精選し、データ収集を計画通りに実施した。 視線解析・認知・行動プロセス評価グループは、工学部の大学院生(研究補助者)とともに、解析の方法について検討し、データの詳細を把握したうえで、解析計画を確認した。 アドバンス助産師のデータ収集は倫理的配慮に基づき、研究協力病院での手続きを進め、スノーボールサンプリングによる協力者を追加しながら、約20名のデータを収集した。アドバンス助産師の視線の動きを概観すると、以下のような傾向を認めた。すなわり、必要な領域を見落としなく見ている、産婦の顔のみならず腹部や産婦の動きを注視している、モニターの胎児心拍数低下時には産婦の顔や腹部とモニターをまんべんなく観察していることなどが見受けられた。今後、視線の数値的解析とインタビューデータを統合させ、観察や判断の特性をまとめる。次に、産婦に対する言葉がけを音声録音し、文字データ化した結果を概観すると、産婦の不安や痛みを理解しながらも胎児心拍の低下を改善するための対応を伝えており、その言葉がけは臨床的推論と同時並行しながら進んでいた。これらを今後、量的・質的に統合して、アドバンス助産師の観察・判断・行動の解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画したデータ収集を順調に進めて、教育プログラム開発のもとになるアドバンス助産師のデータ解析の準備を終えた。助産実践能力の要素として抽出するための、視線、ならびに観察や判断の根拠、状況設定時の助産師としての言葉がけ等の分析準備を整えた。
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Strategy for Future Research Activity |
アドバンス助産師の技の伝承につながる要素を抽出し、教育プログラムを作成する。介入研究を実施するための倫理審査を受審し、新人助産師を対象にして試行的にデータを収集し、新人助産師の助産実践能力の評価を行う。
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