2017 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of the effectiveness of a visiting nursing model that enables home-death of elderly people "living alone"
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16H05600
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
水野 敏子 広島国際大学, 看護学部, 教授 (10153305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10265770)
山田 雅子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30459242)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (40439831)
原沢 のぞみ 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (10623077)
佐藤 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (20709498)
成澤 明 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (80710061)
渡邉 賢治 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (50733622)
小池 愛弓 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (50784435)
白木 智子 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (80389098)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護モデル / 独り暮らし / 高齢者 / 在宅死 / 訪問看護 / 終末期看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
H29年5月にバルセロナで開催されたICN大会においてH28年までに作成、精錬してきた「『独り暮らし』高齢者の在宅死を可能にする訪問看護モデル」を発表した。 H29年度は、モデルのケア項目の妥当性をデルファイ法により検討した。対象者:所属が公開されている訪問看護認定看護師等に、在宅での独り暮らし高齢者の看取り経験のある125名。方法:本学倫理委員会承認後、デルファイ法による無記名郵送質問紙調査を2回実施した。モデルは、コアカテゴリー【1. 独り暮らしを続けている生活者としての主体性や自律性を尊重しながらケアする】、以下6カテゴリー、42項目、【2. 生活状況から苦痛の程度を判断し緩和する】、3カテゴリー、17項目、【3. 誰もが納得した最期を迎えられるように専門職/非専門職を含めたチームケアを推進する】、6カテゴリー、27項目で、全86項目である。各ケア項目の必要性(5段階)と自由記述で回答を得、「非常に必要である」「必要である」の合計が80%未満の項目は除外し、自由記述から項目の表現等を修正した。結果:1. 対象者の概要:第1回調査の対象者は125名中87名(回収率69.6%)。第2回調査は57名の回答(回収率65.5%)であった。2.ケア項目の検討:第1回調査では、基準に従い7項目が削除され、29項目の表現の修正や項目を統合・整理した。第2回調査では3項目が削除され、7項目を修正した。最終的に、コアカテゴリー【1】以下5カテゴリー、34項目、【2】以下3カテゴリー、16項目、【3】以下6カテゴリー、25項目で、全75項目に精選された。まとめ:2段階デルファイ法により精選作成された全75項目のケア項目は、訪問看護高度実践家の合意が得られ妥当性が確保されたと判断できた。次年度に向け、モデル検証のため、研修や評価方法を検討しモデルに基づく実践評価を行うための計画を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H29年度は「独り暮らし」高齢者の在宅死を可能にする訪問看護モデルの検証を行うためには、モデルの水準や表現についてさらに修正の必要が生じたため、公開されている訪問看護ステーションの名簿から、郵送調査を行い、デルファイ法を用いてモデルの内容・表現について調査を行った。その結果からモデルを修正し、検証に向けて、モデルの周知のための研修計画や評価方法、peaceful end of life の概念が在宅で最後を迎えた高齢者のoutcome として適切であることが明確になり、H30年度から研修とモデルに基づいた実施による評価について検討を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
H29年度は関東県内の訪問看護認定看護師、在宅看護専門看護師、老人看護専門看護師の中で訪問看護を実施している看護師を対象にメールで公募し、応募のあった看護師に研修を行う。その中から、研究協力が得られ、責任者が「独り暮らし」の見取りに積極的であり、該当する高齢者に訪問している看護師に参加協力をしていただく。公募による応募が少ない場合には募集地域を拡大する。加えて認定看護師や専門看護師以外にも対象を広げる。認定看護師等を対象にしたのはリーダーシップを発揮して一人の高齢者をチームで訪問看護を展開できると考えたからである。また研修を実施してモデルを理解できても、実践できる能力が身についているとは限らないため、モデルの実践に必要な能力を身につけるためのロールプレイや課題分析等をあわせて行う。また高齢者が亡くなるまでの訪問看護経過を追うため、データ収集期間を長期に見積もる必要がある。本研究では高齢者本人からも訪問時の認識を伺うため、わかりやすい説明が必要となる。評価方法も実践者の負担になることが考えられるため、簡便な方法を考案中である。そして、記録の仕方や研究の進め方等について各ステーションごとに研究者間で担当を決めフォロー体制を整えて継続できるように支援する。H31年度までデータ収集期間となるため、終了した看護師からデータを整理していくことで、フォロー体制が改善される可能性も考えられる。
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Research Products
(1 results)