2018 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of the effectiveness of a visiting nursing model that enables home-death of elderly people "living alone"
Project/Area Number |
16H05600
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
水野 敏子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (10153305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10265770)
原沢 のぞみ 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (10623077)
佐藤 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (20709498)
山田 雅子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30459242)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (40439831)
渡邉 賢治 自治医科大学, 看護学部, 助教 (50733622)
成澤 明 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (80710061)
金原 京子 関西医科大学, 看護学部, 講師 (20454738)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 訪問看護モデル / 人生の最終段階 / 検証 / 独り暮らし |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者は自宅で最期を迎えたいと希望するものが多いが、高齢者の独り暮らしが多い現状も加わり、自宅で最期を迎えることは難しい現状にある。今後、高齢者の独り暮らしの増加を鑑み、最期の療養場所として、高齢者が自宅で最期を迎えたいと希望したときには、選択肢の一つになるよう支援を検討したいと考えた。そこで、「独り暮らし」高齢者の在宅での看取りを経験した訪問看護師へのインタビューから「独り暮らし」高齢者の在宅死を可能にする訪問看護モデルを作成し、エキスパートによるフォーカスグループインタビューやデルファイ法による訪問看護モデルの精錬を行ってきた。平成30年度の7月には訪問看護認定看護師や在宅看護専門看護師等に実施したデルファイ法による調査結果を在宅ケア学会に発表した。 平成30年度は訪問看護モデルの検証研究に用いる、研究協力者の条件、データ収集内容と方法、評価項目、分析方法等考案した。その結果、研究協力者である訪問看護師の負担が大きいことが明確になり、実現可能性を考え、縁故法で研究協力の依頼をすることにした。そして、正確な情報を得るためには研究協力看護師に研修が必要と考えた。 平成30年度.令和元年度は、本研究で作成された「独り暮らし」の在宅死を可能にする訪問看護モデルの有効性を検証する。研究分担者を含めた各大学の倫理委員会の研究計画書の承認を待って研究に着手した。人生の最終段階にある「独り暮らし」高齢者を訪問看護しているステーションに依頼し、承諾が得られたステーションに研究の主旨とデータ収集の方法についてシミュレーションを用いた研修を行い、正確なデータ収集ができるようにした。データ収集を令和元年10月まで継続予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
縁故法で「独り暮らし」で人生の終末期にある高齢者を訪問看護している関東と関西地区のステーションに研究協力を依頼し、データ収集方法について訪問看護師に対して研修を関西と関東で実施した。 データ収集方法:人生の最終段階にあると判断された高齢者に研究協力を依頼し、承諾が得られた高齢者を受け持っている主担当看護師とその高齢者に訪問する看護師全員より研究協力の承諾を得て、訪問毎に看護師がデータ収集を行う。研究者は記録方法の確認や相談、経過の確認のため訪問看護ステーションに原則、月1程度、あるいはターミナルステージが変化するごとに訪問し、主担当看護師と面談する。看護師は示されている訪問看護モデルに基づいて実践するが、ケアそのものに関する相談には応じないこととした。 収集するデータ:高齢者並びに主担当看護師の基本属性、訪問頻度、訪問時の高齢者の身体状況、Palliative Prognostic Index、実践内容として訪問時に実践した訪問看護モデル項目のチェック、Peaceful end of lifeとフェイススケールによる高齢者自身の認識、訪問終了時には訪問看護師によるモデルの有用性、利便性の評価、モデルの適合度と修正点、看護師の看取りへの認識としてgood death Inventoryとgood death scaleを用いる。現在上記のデータ収集を始めたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、研究協力に承諾が得られた訪問看護ステーションの中で高齢者の状態の変化が大きく開始が遅れるなどのため実際に研究を進めているステーションは少ない。今回協力頂いているステーションは比較的独り暮らし高齢者が多く、自宅での看取りの可能性が大きいステーションであるため、データ収集期間を10月までの長期として、独り暮らし高齢者の終末期の訪問看護が開始されるまで待ちながら、一方で研究協力ステーションを開拓する。研究は訪問看護師が記録する量が多く、負担が大きいため、研究意義をご理解いただける認定看護師や専門看護師のいる訪問看護ステーションを中心に依頼しているが、条件に見合う対象を得がたい時には依頼先を拡大し、資格にこだわらず、そして依頼地域を拡大する。 令和元年10月までに最低10例以上の実践例を確保し、令和元年11月~令和2年1月には事例的に分析を開始する。一事例ごとに、「独り暮らし」高齢者の在宅死を可能にする訪問看護モデルの各項目の実施の有無と頻度、Palliative Prognostic Index 、Peaceful end of lifeとフェイススケールとの関連、終末期の時期に応じた実施項目について分析する。加えて、面接により得られた経過と実施された看護について事例としてまとめ、「独り暮らし」高齢者の在宅死を可能にする訪問看護モデルの有効性を検証する。 令和2年2月に結果をまとめ、3月には報告書作成。令和3年度にIAGG国際学会発表の予定である
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Research Products
(1 results)