2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of the Reminiscence program for the elderly people
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16H05607
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
小野 ミツ 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (60315182)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 介護予防 / 連想法 / 効果 / 検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
65歳以上の高齢者の介護予防における「連想法」を実施するために、介護予防活動にかかわるケアスタッフ、介護予防活動に協力する住民に「連想法」についての研修を行った。ケアスタッフからは、「連想法」は、通常の介護予防活動時より、高齢者同士の会話が弾み、参加するすべての高齢者の発言が多くなる、笑顔も多くみられ、楽しみながら認知機能を活性化が図られる機会となるとの意見があった。ただし、会話が活発化し、予定していた終了時間が延長することも予想されるため、一定時間で終了にできるように工夫をしたほうがよいとの意見もあった。そのため、設定された終了時間に、終了の合図を行うこととした。ケアスタッフからは、従来の回想法では、若いケアスタッフが携わる際には、高齢者との世代間の乖離を認識することもあり、実施上の限界もあったが、「連想法」では、そのような乖離を認識することなく、実施しやすいとの意見が得られた。介護予防活動に協力する住民からは、楽しい、高齢者と一緒に行える、準備に時間をかけずに手軽に地域内の集会所などで実施できるとの意見が得られた。 さらに、「連想法」を行う際の素材として、これまで作成した素材の他、地域に特有な食物、行事、文化、生活、産業、自然、風土に関する素材の提供をケアスタッフから受け、地域の特性に応じた素材を新たに作成できた。
これらを基に、高齢者の介護予防における「連想法」を、九州地方の自治体で、介護予防が必要な65歳以上の高齢者を対象に、実施群40名、対照群(通常の介護予防事業参加群)40名を設定し、週1回づつ3ヶ月間にわたり開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
65歳以上の高齢者に関する介護予防における連想法の効果を検証するため、九州地方の自治体において、介護予防活動に関わるケアスタッフと、介護予防活動に参加する住民の協力を得て「連想法」を開始した。ケアスタッフや住民の協力を得て「連想法」を実施する上で必要な地域の特性に応じた素材を新たに作成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
九州地方の自治体では、介護予防における「連想法」の実施群、対照群(各40名程度)を設定し、作成した素材を使用して「連想法」を実施した。その効果を6ヵ月後、1年後に検証していく予定である。さらに市町村の介護予防が必要な住民を対象にするのみならず、東北地方のデイケアやデイサービスなどの通所サービス利用者を対象に実施群、対照群(各40名程度)を設定し、「連想法」を開始し、その効果を3ヵ月後、6ヵ月後、1年後に検証する予定である。
その結果について学会発表、論文発表を行っていく予定である。
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