2018 Fiscal Year Annual Research Report
An analysis of the groundwater arsenic contamination in relation with the formation and flow of high concentration nitrogen in stratum in Asian large river deltas
Project/Area Number |
16H05810
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
黒澤 靖 九州大学, 熱帯農学研究センター, 特任教授 (70128114)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 賢 九州大学, 熱帯農学研究センター, 准教授 (60304771)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ピート / ヒ素濃度 / 窒素安定同位体比 / 炭素安定同位体比 / 放射性炭素年代 / 微生物由来DNA |
Outline of Annual Research Achievements |
ベトナム国メコンデルタのロンアン省・ドンタップ省、同国紅河デルタハノイ市内の各ヒ素汚染地でボーリングを行い、ピート(又はピート質粘土)を採取した。ピートの分布深さは、6-24mであった。メコンデルタで約6mと23m、紅河デルタで約10mと24mの各深さにあるピートについて、諸要素を分析した。 放射性炭素年代の測定した結果、メコン及び紅河デルタの各ピートは、今から6000-8400年前及び6200-8200年前のものであった。ピートのヒ素濃度(mg/kg)は、メコン及び紅河各デルタで、23-54及び7-127であり、深い所(23-24m)で浅い所(6-10m)よりヒ素濃度が高かった。ピートの窒素濃度(%)は、メコン及び紅河各デルタそれぞれ0.15-0.89及び0.58-0.72で、メコンデルタ内での差が大きかった。C/N比は、メコン及び紅河各デルタそれぞれ25-83及び18-40で、各地ともC/N比が小さいほど、ピートのヒ素濃度が高かった。窒素安定同位体比(‰)は、メコン及び紅河各デルタそれぞれ1.5-2.5及び2.8-3.0で、各地とも、窒素供給源の値が化学肥料と土壌有機物の中間にある値を示した。炭素安定同位体比(‰)は、メコン及び紅河デルタとも-2から-30で、ピート中の植物遺体はC3植物と見なされた。 また、バングラデシュのヒ素汚染地のピートから微生物由来のDNAを抽出し、遺伝子解析をよってヒ素の遊離に関連する微生物群の特定を試みた。その結果、ヒ素濃度の高いピートからは細菌由来のDNAが高頻度で抽出された。抽出DNAの塩基配列解析の結果からは、硝酸菌および亜硝酸菌と酷似した窒素利用細菌とヒ素の遊離に関連する複数の鉄及びヒ素酸化細菌類が検出された。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(22 results)