2019 Fiscal Year Annual Research Report
地域研究に関する学術写真・動画資料情報の統合と高度化
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16H06281
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
吉田 憲司 国立民族学博物館, 館長
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Project Period (FY) |
2016 – 2021
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Keywords | 地域研究 / 画像 / デジタル化 / ドキュメンテーション / アーカイブズ |
Outline of Annual Research Achievements |
デジタル化支援、地域研究情報ドキュメンテーション支援として、計20件の応募のうち、カテゴリーA[写真資料(ガラス乾板、ネガ、ポジなど)のデジタル化とテキスト情報の入力支援を必要とするもの]を5件、カテゴリーB[写真資料(ガラス乾板、ネガ、ポジなど)のデジタル化を必要とするが、テキスト情報の入力は申請者自身がおこなうもの]を5件、カテゴリーC[フィルムやガラス乾板などの資料を含まず、すでにデジタル化されている画像のデータベース化だけを必要とするもの]を5件、計15件の課題を採択した。採択されたプロジェクトに対しては、プラットフォーム委員会委員(研究支援代表者・研究支援分担者・研究支援協力者)ならびに技術支援員が支援対象となる写真コレクションの所在地に赴き、資料の点検をおこなうとともに、支援対象者と直接面談して、著作権処理に関する打ち合わせのほか、各プロジェクトの実情に合わせた本プラットフォームの利用形態の調整をおこなった。また、採択者への事業内容の周知徹底を図り、具体的な支援計画を立案するために、採択された公募プロジェクトに対するワークショップを開催した。 本年度は、約51,000点のデータに基本情報を付与しサーバに登録した。現在、各採択科研プロジェクトにおいて、メンバーの間で画像を共有化し、科研課題の研究の推進・展開を図っている。 その他の実績として、下記のような活動を実施した。 2019年5月25日(土)に国立情報学研究所に於いて、シンポジウム『地域コミュニティのメディアテーク』を開催し、本事業で主な支援対象としている研究者が世界各地で調査する際に撮影した写真や動画などの画像資料が持つ価値とともに、市井の人たちの手記が持つ学術的価値と、そうした写真をデジタルアーカイブズとして蓄積することの意義を考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、カテゴリーAを5件、カテゴリーBを5件、カテゴリーCを5件、計15件の課題を採択し、デジタル化およびデータベース化を進めた。本年度は、昨年度に引き続き、4月の年度当初から公募を開始し、6月末には採択課題を決定することができた。約51,000点のデータに基本情報を付与しサーバに登録する作業が終了し、「公募開始→審査→採択からワークショップの開催→デジタル化・データベース化作業」という確立した一連の流れの中で、スムーズに支援事業を展開できた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、公募プロジェクトの募集を令和2年3月31日に開始し、応募の締め切りを6月5日に設定したうえで、2ヶ月以上の周知期間を設けてニーズの掘り起こしに努める。そして、ホームページの充実によるWEB上での案内に加え、プラットフォームに関するチラシを作成し、関連諸学会の大会等における配布や、研究支援代表者・研究支援分担者・研究支援協力者の所属機関における配布およびメール送信などの手段で、研究者コミュニティに対する広報・周知活動を積極的に実施する予定である。 応募の受け付け後、「地域研究画像デジタルライブラリ」全体を統括するプラットフォーム委員会のもとに置かれる「公募プロジェクト審査委員会」にて審査をおこない、採択課題を決定する。審査結果については、2020年6月末日までに通知する。令和2年度から、応募資格者の範囲を広げ、公募年度において進行中の、地域研究に関わる科研費プロジェクト(研究成果公開促進費のプロジェクトを除く)の研究代表者あるいは研究分担者を対象とすることとした。本年度は、応募の機会も年2回に増やすとともに、作業効率化の実績もにらみつつ採択数を前年度(年間15件)より増やすことを検討している。 さらに令和2年度には、公開セミナー『埋もれた写真を掘りおこすーデータベースを用いた整理術の開発と応用』[2020年5月17日(土)]を開催する。本セミナーは、この分野での研究支援の重要性を訴え、研究活動の一環として写真資料の整理にたずさわってきた研究者が整理の動機や社会的意義を紹介するとともに、その支援をおこなっている研究者がデータベース構築の足どりを紹介することにより、事業の広範な認知を得ることを目的としている。
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Research Products
(2 results)