2020 Fiscal Year Annual Research Report
Behaviour of liquids under high pressure and the early evolution of the Earth
Project/Area Number |
16H06285
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 敬 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50270921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 泰生 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主席研究員 (20344400)
ハーンルンド ジョン 東京工業大学, 地球生命研究所, 教授 (30723712)
小澤 一仁 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90160853)
Alfred Baron 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, グループディレクター (90442920)
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Project Period (FY) |
2016-04-26 – 2021-03-31
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Keywords | 初期地球 / 高圧 / 元素分配 / マグマオーシャン / コア形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、高圧高温下における含水シリケイトガラスと金属鉄の融解実験を行い、コア形成時に、金属とシリケイト(コアとマントル)間で水素がどう分配されたかを明らかにすることができた。さらに、地球の集積とコア形成を同時に扱ったモデルをたて、シリケイト側(マントル+地殻+海)に現在存在する水の量を残す場合、コアには3000から6000ppmの水素が含まれているはずであることを突き止めた。地球外核の密度が液体純鉄よりもおよそ8%小さいことはよく知られている。上記の水素量はコアの密度低下の3割から6割を説明する。つまり、水素は地球コアの主要な軽元素である可能性が高い。今回得られたモデルは、同時に、地球以外の地球型(岩石)惑星・衛星でも、その質量が地球の10%を超えると、その金属コアに水素が大量に溶け込んでいる可能性が高いことも明らかになった。また、ケイ素は鉄合金中で最も高い不純物抵抗を示すことから、Fe-Si合金の熱伝導率は地球コアのそれの最低値を示すとされる。そこで、Fe-Si合金の電気抵抗率・熱伝導率の温度依存性を、内部抵抗加熱式のダイヤモンドセル装置を用いて、精密に測定することに成功した。その結果、地球コアの熱伝導率はその最上部において79W/m/Kであり、今回の精密測定の結果も、コアの高い熱伝導率を支持する。従って、内核誕生以前のコアの対流は、熱的な浮力ではなく、化学的な浮力によって駆動されてきた可能性が高いことが明らかになった。その他、下部マントルの主要鉱物、ブリッジマナイトやポストペロフスカイトの熱伝導率についても重要な成果が得られた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Experimental evidence for hydrogen incorporation into Earth’s core2021
Author(s)
Tagawa, S., Sakamoto, N., Hirose, K., Ohishi, Y., Yurimoto, H.
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Journal Title
Nature Communications,
Volume: 12
Pages: -
Peer Reviewed
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[Journal Article] New pressure-induced phase transition to Co2Si-type Fe2P2020
Author(s)
Nakajima, Y., Araki, S., Kinoshita, D., Hirose, K., Tateno, S., Kawaguchi, S. I., Hirao, N.
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Journal Title
American Mineralogist
Volume: 105
Pages: 1752-1755
Peer Reviewed
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