2016 Fiscal Year Annual Research Report
保守運動への女性の参入要因の解明-「女性運動」という観点から
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16H06926
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 彩加 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (20779590)
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Project Period (FY) |
2016-08-26 – 2018-03-31
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Keywords | 保守運動 / 社会運動 / ジェンダー / 「慰安婦」問題 / ヘイトスピーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「保守」「右派」などのように政治的イデオロギーとしては「右」に分類される政治運動を「保守運動」と呼称したうえで、保守運動に女性が参入するようになった要因の解明を通じて、従来の女性運動とは異なる女性運動が保守運動内で形成されていることを明らかにすることである。1990年代以降、日本社会では草の根レベルの保守運動が台頭してきた。保守運動の参加者といえば一般的には男性が想定されるが、今日では女性活動家も少なくはなく、女性中心で構成される運動グループも登場している。平成28年度の研究内容では、「行動する保守」の女性団体がインターネット上で公開している活動動画の内容分析を行い、「行動する保守」の女性団体は「女性」という立場を取っていることを析出するとともに、「女性」として保守運動を展開していくことを可能にする力学がどのように作用しているのかを考察した。具体的には、「行動する保守」の女性団体の活動記録動画の内容分析を行った。無料動画投稿サイトに投稿されている当該女性団体の活動動画を分析データとし、街頭演説・デモ行進・抗議活動などで活動家たちが発する言葉や編集時につけられたテロップなどをすべてテキスト化し、言説分析に寄せた形で分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動画データのテキスト化作業に当初予定していたよりも時間がかかったため、上記の区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
動画データの収集およびテキスト化、データ分析まではほぼ終了しているため、今後の推進方策としては、分析の精度をより高めること、投稿論文にするなどのアウトプットに力を入れたいと考えている。
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