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2016 Fiscal Year Annual Research Report

諸藩における藩校の成立・展開と藩儒の役割―鳥取藩の事例を中心として―

Research Project

Project/Area Number 16H06966
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

浅井 雅  神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (80782010)

Project Period (FY) 2016-08-26 – 2018-03-31
Keywords藩校史 / 藩儒 / 日本儒学史 / 教育史 / 近世史 / 史料所在データベース化
Outline of Annual Research Achievements

本研究は次の2つの柱をもつ。まず第1は、各藩の藩校関係史料やその中に登場する藩士の履歴が判明する史料がどこに残されているか、データベースを構築し、将来的には他の研究者にも供する活動を始めることにある。しかし、この活動は2年ではとても終わらない。そこで、2つ目は、2年間で一定の研究成果を収めるために、上のような活動を継続しつつ、その中から注目すべき藩の実態を明らかにすることにある。
2016年度は、申請時の「研究略歴」にも示した通り、2016年4月1日に子を出産したため、4月から9月末日までは出産・育児休暇取得させていただいた。そして、10月以降は、下記の研究をおこなった。
第1の柱であるデータベースについては、まずデータベースの基礎とすべく「藩校一覧」を作成し直した。申請時にも述べた通り、「藩校一覧」の類はこれまでも『国史大辞典』(全15巻・全17冊、吉川弘文館、1999年)をはじめ、各種の辞書や概説書に掲載されているが、明治前半に文部省によって編纂された『日本教育史資料』(文部省編、1890~92年)のデータをそのまま整理したという感じのものが多く、実証的には必ずしも信頼できないからである。この分析によると藩校を設けた藩は280藩であった。これを元に現在は史料所在データを収集中である。
2つ目の注目すべき藩の実態研究については、2016年度中に鳥取藩と加賀藩の藩校関係史料の調査・収集を一通りおこない、現在、翻刻および分析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

鳥取藩については『学館御日記』『学館奉行日記』『学館学頭・目付日記』のほか『藩士家譜』『御用人日記』についても収集済みであり、翻刻・分析中である。
加賀藩についても、藩校設立に関する史料については、金沢市立玉川図書館近世史料室に於いて撮影済み、現在は翻刻・分析中である。『先祖由緒并一類附帳』についても、必要な部分については収集済みである。
いずれも、申請時の予定通りである。
データベースについては、「藩校一覧」の作成に時間がかかり、予定より少し遅れているが、修正可能な範囲内である。

Strategy for Future Research Activity

2017年度は2016年度に収集した史料の分析および史料所在のデータベース化を引き続き行う。
分析にあたっては、藩校設立以前の藩儒や藩儒の私塾の状況、また御前講釈と藩校との関係、国許の藩校と江戸藩邸内の学校との関係に注目して分析を行う。
さらに、幕府の教学政策、とくに寛政異学の禁との連関について考察を行い、藩の規模や幕府との関係性によっていかなる結果になるか検討を行う。
また、周辺諸地域や藩儒が交流した他藩・他地域の学者が設立した学校といかに連関するかについても考察を行う。

Remarks

浅井雅「書評 池田仁子『近世金沢の医療と医家』」、『北陸史学』第65号、2016年12月、pp.87-93。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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